ポールスター2 詳細データテスト 過剰ではないハイパフォーマンスEV 運動性も快適性も高い足回り

公開 : 2023.04.22 20:25  更新 : 2023.05.06 08:27

内装 ★★★★★★★★☆☆

パワートレインと同じく、インテリアも無理に手を加える必要はないという作り手の主張が聞こえてくるようだ。だいたいにおいて、それで済んでいる感じだ。なぜなら、ポールスター2の室内は、デビューから3年経っても変わらずに見た目も感じも心地よく、考え抜かれた設えで、素材的にはシンプルだがそれでも魅力的な場所だからだ。

シンプルさとエルゴノミクスのみごとさは、このクルマの変わらぬテーマだ。着座位置は思ったより低く、寝そべり気味なドライビングポジションが取れる。クロスオーバーというよりスポーツセダン的でうれしくなるくらいだ。

ハイパフォーマンス仕様らしい装飾や装備はないものの、快適で使い勝手がいい室内。シートはややフラットでプレーンだが、サポート性はしっかりしている。
ハイパフォーマンス仕様らしい装飾や装備はないものの、快適で使い勝手がいい室内。シートはややフラットでプレーンだが、サポート性はしっかりしている。    JOHN BRADSHAW

操作系のレイアウトとディスプレイの大きさは、うまくやりくりされている。センターコンソールからセンタートンネルにかけては無駄なものがなく、収納スペースとして利用している。操作系は主要なものも二次的なものもすべてが大きめで、エルゴノミクス的にも上々の出来。ずんぐりしたオーディオの音量調整ノブにも、それは明らかだ。

エネルギー回生レベルを調整できるパドルは備わっていない。いっぽうで、使い勝手に関してオミットされているものはほとんどない。収納部も多く、シートを挟んでドアポケットの反対側にもポケットがある。贅沢なデコレーションがないのも逆にいい感じで、混乱も見られない。

フロントシートはアップグレードされていないが、おそらくすでに横方向のサポートを十分確保するように造られていて、走り向きな感じはそれなりにある。同時に、きわめて快適でもある。ただし、ちょっとフラットで、ポールスターの特徴であるブロンズ色のシートベルトを装着しても味気ない感じはする。

前席スペースは背の高い乗員にとっても上々で、後席はヘッドルームが大人にはやや不足気味だが、レッグスペースは広い。荷室はこのクラスとしては平均的だが、固定用のフックやストラップが備わり、床下のストレージもかなりの容量がある。

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