ホンダ・シビック・タイプRをパリで公開
公開 : 2014.09.30 22:50 更新 : 2017.06.01 02:11
ホンダは、シビック・タイプRの最新コンセプトをパリ・モーターショーで公開する。このモデルは、3月のジュネーブ・モーターショーで発表したコンセプト・モデルの最新版である。いよいよプロダクション・モデルは、来年発売が開始されるが、そのファイナル・バージョンとも言えるものだ。
目玉は、そのパフォーマンスにある。現在、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェのFWD最速のラップ・レコードは、メガーヌRS275トロフィーRの持つ7分54秒3である。しかし、そのタイムを打ち破るのがシビック・タイプRの最大の目標である。
エンジンは、現時点では最高出力が280ps以上であるということしか公開されていない。次世代のアース・ドリーム・テクノロジーを採用する2.0ℓのi-VTECターボ・ユニットは、関係者によれば300psを超える方向でセットされているともいう。トルクは41.5kg-m/2000rpmだという。また、このエンジンはユーロ6のエミッションをクリアしているのも特徴だ。
ホンダは、タイプRとしては過去最高のセンセーショナルなドライビング・エクスペリエンスを持つとしており、新しいパフォーマンス世代を作り出すものとしている。
シビック・タイプRのプロジェクト・リーダー、蓮子末大(はっしすえひろ)は、「過去にホンダは4つのタイプRを作り出してきた。シビック、インテグラ、アコード、そしてNSX。しかし、新しいシビック・タイプRは、そのトルクフルなフィーリングやエンジンのレスポンスにおいて、過去のそれらのマシンをライバルと呼べないほど高い次元にある。また、敢えてマニュアル・トランスミッションを採用したのもこだわりのひとつだ。確かに時代はデュアル・クラッチ全盛にあるが、ホンダは “ドライバーの愉しみ” を最大限にするために、あえてマニュアル・トランスミッションを選択した。」と語っている。
「マニュアル・トランスミッションはドライバーが必要と思うポジションを選ぶことができる。例えばコーナーの進入で、5速からいきなり3速へシフト・ダウンすることもできるのだ。これは、新しいシビック・タイプRで、最高のオプションともなる。」とも蓮子はコメントした。
パフォーマンスは、0-100km/hが6秒以下だという。また、4ポイントのアダプテック・ダンパー・システムや、トルクステアを減らすシステムも採用されているという。また、このタイプRには、”+R” ドライビング・モードが採用されている。このモードは、ステアリン具グ・ホイールに付けられたボタンを押すことによってチョイスされるもので、エンジン・レスポンスが向上する他、トルク・マッピングが変化し、ステアリングがレスポンシブになり、ダンパーが硬くなるというものだ。蓮子によれば、この+Rボタンは、クルマの性格を極端に変えるという。
パリ・モーターショーでは、ジュネーブで公開された赤いボディではなく、新たにブルーにペイントされたモデルが展示されることとなる。