Rなら918psで0-100km/h 2.9秒 ロータス・エレトレへ試乗 新しいブランド像を定義 前編

公開 : 2023.04.27 08:25

0-100km/h加速2.9秒 ブランドの量産車で最速

果たして、エレトレは速い。パワフルではない方の仕様でも、ピレリPゼロの強力なグリップを活かしきり、刺激的な加速Gを体験できる。ロータスは、0-100km/h加速を4.4秒でこなすとしているが、疑う余地はないだろう。

エレトレの場合、多くのBEVで加速力が鈍り出す130km/hを超えても、勢いは維持されていた。そのさなか、スピード感を高める合成サウンドが車内で再生される。

ロータス・エレトレ R プロトタイプ
ロータス・エレトレ R プロトタイプ

エレトレ Rは更に速い。こちらの0-100km/h加速は2.9秒だといい、アクセルペダルを蹴飛ばすだけで、物理学を覆すようなダッシュを始める。メニュー画面を操作し、ローンチコントロールを有効にする必要はない。ブレーキホールド機能は標準で備わる。

テストコースでフルアクセルを持続してみたところ、ストレートの終わりで241km/hに達していた。エレトレ Rの最高速度は265km/hがうたわれる。優しくアクセルペダルを操作した時の反応は、ロータスらしくバランスが良い。

恐らく、ナンバープレート付きの量産版ロータスとしては、歴代最速に君臨するだろう。200万ポンド(約3億2200万円)以上の価格が付く限定生産のスーパーカー、ロータス・エヴァイヤを除いて。

ブレーキも素晴らしい。試乗車には一般的なスチールディスクが組まれていたが、オプションでカーボンセラミック・ディスクも選べ、フロント側は10ポッド・キャリパーが挟むという。

カーボンセラミックの方が制動力は強いはずだが、標準のスチールディスクでも能力に不満はないだろう。積極的な筆者の運転にも音を上げず、耐フェード性は高いようだった。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マイク・ダフ

    Mike Duff

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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