いま最も高いフェラーリは? 2023年第1四半期オークション高額落札フェラーリ トップ5
公開 : 2023.04.27 11:45
2023年の1-3月に開催されたオークションで高額落札されたフェラーリトップ5をご紹介します。288GTO、エンツォ、F50を抑えてトップに立ったのは、’50-60年代の特別なモデルたちでした。
もくじ
ー世界的に再び落札額が上昇傾向のフェラーリ
ー【第5位】1985年 フェラーリ 288GTO
ー【第4位】2003年 フェラーリ・エンツォ
ー【第3位】1995年 フェラーリ F50
ー【第2位】1951年 フェラーリ 340アメリカ・バルケッタ・トゥーリング
ー【第1位】1962年 フェラーリ 250GT SWB カリフォルニア・スパイダー
世界的に再び落札額が上昇傾向のフェラーリ
オークションにおいても常に高い人気と落札額を誇るフェラーリだが、2014年のバブル後には一時期下落して購入を希望する者を喜ばせた。しかし現在、世界的に再び上昇傾向となっている。
メジャー・オークションには新旧さまざまなフェラーリが数多く出品され、とりわけ人気の希少モデルは、開催されるたびに最高落札額を更新することが多くなってきた。
そこで2023年1月から3月(Q1/第1四半期)に行われたオークションで、高額で落札されたファン垂涎のフェラーリトップ5をご紹介しよう。
【第5位】1985年 フェラーリ 288GTO
グループBカテゴリーのGTレース用に開発されたのが288GTOだ。公認を得るために200台が生産される予定だったが、世界中からオーダーが殺到して最終的には272台が作られることになる。
しかし、グループBでのGTレースは他に参戦するメーカーが現れなかったため開催されず、288GTOは闘う場を失うことに。皮肉にもコレクターズカーとして人気を博すこととなった。
21世初頭の頃は30万ドル(約3300万円)ほどで取引されていたが、コレクターズカー・バブルが始まった2015年には275万ドル(約3億2450万円)まで上昇し話題となった。
その後一時期下落するものの再び上昇傾向となり、2022年になると新記録となる440万5000ドル(約6億349万円)で落札され世界の愛好家を驚かせた。
3月のRMサザビーズ・アメリアアイランド・オークションに出品された288GTOは、新車でアメリカにデリバリーされた個体で、走行は僅か7989kmという極みの一台だ。
バリエーション設定はない288GTOだが、新車時にレッド/ブラックのコンビシートとエアコンディショナー、パワーウインドウの装着は選択でき、出品車はすべてが備わった人気の高い仕様だった。
事前に発表された予想落札額は400-450万ドルと強気だったが、最終的に予想額に一歩及ばぬ396万5000ドル(約5億3924万円)で落札されている。とはいえ、その希少さと人気は今も健在だ。
【第4位】2003年 フェラーリ・エンツォ
フェラーリ社創立55周年を記念する限定モデルとして2022年に送り出されたのがフェラーリ・エンツォである。
前モデルまでのFに年号を組み合わせる命名法を捨て、創業者エンツォ・フェラーリの名を冠して発表され、愛好家の間で話題となった。
F50では性能を追求するあまり快適性が考慮されていなかったが、エンツォでは2ペダルのF1マティックやパワーステアリングが採用され、誰もが乗れる仕立てとされた。
ミッドに搭載される自然吸気V12エンジンは5998ccの排気量から660psを発揮し、最高速度は350km/h以上に達する。デザインは、当時ピニンファリーナに在籍していた奥山清行氏が担当した。
デビュー時は限定399台とされていたが、2005年にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世がチャリティ・オークション用に注文した1台を加え合計400台が作られている。
トップ5の4位となったのは、2月に開かれたRMサザビーズ・パリ・オークションに出品されたブラックの外装色が存在感を放つフェラーリ・エンツォだ。
希少色ということもあり、これまでの最高落札額となる405万5000ユーロ/約5億7581万円で決着がついた。最近は乗りやすいエンツォやラフェラーリが上昇傾向にある。