車中泊を「カングー」で! 観音開きのキャンピングカー、「縁側」で星空を満喫できるぞ

公開 : 2023.05.03 22:15

ルノー・カングー(2代目)のキャンピングカーを発見。ハイエース派が嫉妬しそうな「観音開き」と「縁側」がポイント。車室の造りにも、こだわっています。

見た目はいつもの2代目カングー

フランスで“はたらくクルマ”として誕生し、日本で人気車となったルノー・カングーは、家族全員で楽しめるライトコマーシャルビークルだ。

先頃、初代から数えて3代目となる新型カングーが登場したが、いまでも2代目の素性のよさに着目している自動車のプロも多い。クルマ旅を提案するライフスタイル・ブランド「YURT(ユルト)」もその1つだ。

2代目カングーの中古車をベースに作られる「YURT(ユルト)」の車中泊カングー。ハイエース派も嫉妬しそうなルックスと、観音開きのバックドアがポイントだ。
2代目カングーの中古車をベースに作られる「YURT(ユルト)」の車中泊カングー。ハイエース派も嫉妬しそうなルックスと、観音開きのバックドアがポイントだ。    高桑秀典

4月に代々木公園にて開催されたアウトドアデイジャパン東京で初披露されたYURT製の2代目カングーは、好きなときに好きなところへ行ける車中泊仕様になっていた。

普段は2列シート/5人乗りの乗用車として使えるようになっており、外観がフルノーマルである点が特徴となる。

ちなみに、YURTとは“自立できる丸いドーム型の移動式住居”のことで、主に中央アジアの遊牧民が使用している。

ゆるっと、というニュアンスも含んでいるそうだが、そのようなネーミングになっていることからも、気の向くままに余白と偶然を楽しむライフスタイルを大切にしている「YURTカングー」のコンセプトを窺い知れるのであった。

決め手は「サイズ」と「縁側」

「まず、アウトドア×クルマというコンセプトで考えました。サイズ的にハイエースでは大きく、ミニバンでは小さいので、日常でも使いやすいサイズ感でありながら広い室内空間を有している2代目のカングーがいいと思いました」

「リアの観音開きが便利でカワイイという点も魅力です。上方向に開けたゲートに邪魔されることなくリアから星を眺められるので、そういった自分の体験からも2代目が“YURTカングー”のベース車としてベストだと考えました。キャンピングカーをもっと身近なクルマにしたいと思っています」

寝そべって星空を見上げられるYURTカングーの「縁側」。大人が全体重を預けてもビクともしないのは、家具・内装職人の腕の見せどころ。取材時は、3兄弟のお子さんが川の字に寝転がって遊んでいた。
寝そべって星空を見上げられるYURTカングーの「縁側」。大人が全体重を預けてもビクともしないのは、家具・内装職人の腕の見せどころ。取材時は、3兄弟のお子さんが川の字に寝転がって遊んでいた。    高桑秀典

YURTカングーをプロデュースしているRESTORE(静岡県焼津市)の藁科代表によると、自身の2代目カングーで車中泊をたくさん経験するなど、いろいろ遊んでいるうちにコレだ!と思い、最初から2代目で製作プロジェクトをスタート。

当初はDIYでコツコツ造っていたらしいが、その後プロに頼んで、車中泊仕様となったYURTカングーが誕生したそうだ。

クラシックミニを中心に、クルマの再生やリフレッシュを行うClassca(クラスカ/こちらもRESTOREが運営)と家具・内装業を行う職人が協力し、YURTカングーは生産されている。その道のプロが造っているのでハイクオリティなのだ。

藁科代表が自分で車中泊を経験し、気づいたことを反映させつつ、Classcaと家具・内装職人が頑張って製作したが、完成するまでに1年という月日がかかってしまったらしい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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