DS7 詳細データテスト パフォーマンスはまずまず ハンドリングもそこそこ EV走行はかなり快適
公開 : 2023.05.06 20:25 更新 : 2023.06.09 15:10
内装 ★★★★★★★★☆☆
DS7の室内スペースは、このクラスのなかでも広いほうだ。後席レッグルームは、BMW X1をわずかに上回る。荷室の奥行きも長く取られ、X1のハイブリッド車より65Lも容量が大きい。
しかし、アレンジの柔軟性はBMWほどではない。後席は電動リクライニングや、荷室側からフォールドできるハンドルを備えているが、スライドができない。E−テンスモデルのフロアは平坦ではなく、鉱石を倒した際の段差もある。クロスバックの上級グレードに備わっていた、フロアをフラットにする脱着式パネルは、英国では109ポンド(約1.8万円)のアクセサリーとしての販売になってしまった。
ステランティスのグループ内では、フランスのプレミアムブランドに位置付けられるDSは、このクルマを前席乗員のウェルビーイングに集中して仕立てている。室内の雰囲気はスペック次第でかなり違うが、どれも独特なのは確かだ。
英国市場にはベースグレードのバスティーユが導入されない。ブラウンのヴィンテージ風クロスシートが魅力的なので、残念なところだ。そのため、最廉価仕様はパフォーマンスラインとなる。名前に反して、実際にパフォーマンスが高いバージョンではないが、シートやドア、ダッシュボードにはアルカンターラが張られ、スポーティに仕立てられている。とはいえ、ちょっとやりすぎ感も否めない。大型インテリアショップのカーペット売り場みたいだ、というテスターもいた。
それより上位のグレードは本革を用い、非常に高品質なソフトレザーや、手の込んだエンボス加工の設定もある。柔らかく心地いいシートや、ダイヤモンドパターンのメタルがあしらわれたディテールは、納得のいく高級感を漂わせている。