6. ベントレー・コンチネンタルGTC

これは、ベントレー・コンチネンタルの究極の姿なのだろうか。最も豪華で高価な、注目を集めるグランドツアラーを手に入れるのであれば、思い切ってコンバーチブルにした方がいい。世界が自分を見ていることをよりはっきりと体感することができる。

タービンのようなW12を選ぶこともできるが(ただし、まもなく廃止予定)、ツインターボの4.0L V8が優れている。ベルベットで裏打ちされた550psの筋肉を持ち、そのサウンドも咆哮する獣から、クルージング時にはソフトで抑制されたものへと変化する。また、ノーズを押さえつけるような重さも少なく、コーナリングでは驚くほど足取りが軽く感じられる。

6. ベントレー・コンチネンタルGTC
6. ベントレー・コンチネンタルGTC

もちろん、グランドツアラーであることに変わりはなく、エアサスペンションは最上の乗り心地を実現し、インテリアはドライバーと3人の乗員を比類なき豪華さで包み込む。上質な素材、高いクラフトマンシップ、卓越したセンスは、他の追随を許さない。さらに、ファブリックルーフは優れもので、閉じているときはクーペのように静かで、開けると一瞬で陽射しと賞賛(または嫉妬)のまなざしを浴びることができる。コート・ダジュールを走れば、究極のコンバーチブル体験ができる。

7. レクサスLCコンバーチブル

難解なコンセプトカー的デザインの魅力、極上のラグジュアリーインテリア、最高出力463psの大迫力V8エンジンなど、レクサスLCは注目する要素に困らない。10万ポンド(約1700万円)近いお金を出す気になるかどうかは、そのルックスとキャラクターが気に入るかどうか、そしてもっとスポーティなコンバーチブルを好まないかどうかにかかっている。

もし、ラグジュアリーな2シーターのクルーザーを求めているのなら、LCは大変気に入るはずだ。ランフラットタイヤは適切なタイヤに交換され、サスペンションを再チューニングして、しなやかな乗り心地と落ち着いたハンドリングを実現し、2017年の発売当時よりも洗練されたクルマとなった。ただし、クーペとは異なり、3.5L V6ハイブリッドも、オプションである四輪操舵も、コンバーチブルでは手に入れることができない。

7. レクサスLCコンバーチブル
7. レクサスLCコンバーチブル

しかし、そのハンドリングは、これだけ重いクルマとしてはかなりクリーンなものである。スポーツカーのように走らせるよりも、リッチでゆったりとしたクルージングモードのほうがいい。表面的にはダイレクトなステアリングや、ぼやけた感触のブレーキペダルがドライビングの喜びを邪魔するが、それでもLCコンバーチブルは、ちょうどいいペースで楽しむことができるクルマだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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