流麗なドイツ製サルーン メルセデス・ベンツCLS、8月に生産終了へ 後継車の計画なし

公開 : 2023.05.10 18:05

メルセデス・ベンツは、3世代続いたCLSの生産を今年8月に終了すると発表しました。直接の後継車の開発は行われておらず、「CLS」の名称はラインナップから消えることになります。

流線型のクーペ風セダン 生産終了へ

メルセデス・ベンツは、CLSの生産を今年8月に終了することを明らかにした。19年間、3世代にわたる生産に幕を下ろす。

生産終了の理由として、メルセデス・ベンツはドイツのジンデルフィンゲン工場における第6世代の新型Eクラスの生産能力を確保するためと述べている。

メルセデス・ベンツCLS 400d
メルセデス・ベンツCLS 400d    AUTOCAR

現行の3代目CLS(C257)は、2018年から生産されている。後継車の開発はされておらず、「CLS」という名称はラインナップから引退すると、メルセデス・ベンツの関係者がAUTOCARに明かした。

初代CLS(C219)の生産は2004年から2010年まで、2代目CLS(C218)の生産は2010年から2018年まで行われた。

流麗なスタイルを持つ初代CLSは、発売と同時に高級車セグメントにおけるクーペライクサルーンという新しいジャンルを開拓し、後続のアウディA7スポーツバックやBMW 6シリーズ・グランクーペといったライバル車を生み出した。

3世代ともにEクラスをベースとしており、プラットフォーム、ドライブトレイン、サスペンション、電気系統などの主要コンポーネントを共有してきた。

CLSを特徴づけるデザイン要素として、大胆なフロントエンド、ハイセットのウエストライン、曲線を描くルーフ、大きく寝かせたトランクラインなどが挙げられる。

2代目CLSのシューティングブレークは、従来のセダンに代わる実用的なモデルとして2012年に登場した。しかし、2018年以降の3代目には設定されていない。

メルセデス・ベンツはラインナップ整理の一環として、EVのEQEセダンをCLSの間接的な後継車と位置づけている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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