寄り道も気兼ねない余裕 フォルクスワーゲンID.4 GTX 長期テスト(8) 愛犬を緊急搬送

公開 : 2023.05.21 09:45

スズメバチを踏んだ犬を緊急搬送

さて、筆者の愛犬が散歩中にスズメバチを踏んでしまい、足が腫れるというハプニングが先日起きた。急いで動物病院へ向かうことになったのだが、ID.4 GTXの荷室フロアは地上から500mm以上高い場所にある。

そこで、ぐったりした大型犬を持ち上げて乗せることが困難だと知った。空間自体は広いのだが。

フォルクスワーゲンID.4 GTX マックスとID.3
フォルクスワーゲンID.4 GTX マックスとID.3

ちなみに英国仕様の場合、通常のID.4 GTXにはパワーテールゲートを装備できない。GTX マックス・グレードにアシスタンス・パッケージプラスを組む必要がある。

ヒョンデアイオニック5などのライバルは、エントリーグレードでもハンズフリー・テールゲートを備える例が多い。大きな犬や荷物を抱えているような場合は、使い勝手で明らかな違いを感じるだろう。

ID.4 GTXのキーフォブには、テールゲートの開閉ボタンが付いている。しかし、慌てていると忘れがち。結局は開閉に片手が必要になる。

話題を戻すと、スズメバチを踏んだ愛犬はフロントシートの足もとへ横たわらせることに。シートを1番後方までスライドし、頭をダッシュボードへぶつけず乗れる空間が生まれた。

もちろん、荷室内のケージに入れて移動するのが最善の方法ではある。今回は出先での緊急事態ということで、やむを得ないと判断した。

積算1万7078km こすって外れたホイールアーチ

運転中にこすってしまい、目立った損傷はなかったものの、プラスティック製のホイールアーチが外れてしまった。固定用のクリップが駄目になったため、フォルクスワーゲンのディーラーへ預けることに。

その間の代車で来たのは、フォルクスワーゲン・ポロのRライン。小さく軽く、走りの変化が楽しい。

フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)
フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)

テストデータ

気に入っているトコロ

自宅での充電:自宅で電気を蓄えられることは、想像以上に便利だと思う。出先で充電することが、手間に感じてしまうほど。

気に入らないトコロ

ステアリングホイールのタッチパッド:反応が鈍く、操作しにくい。実際に押せるハードボタンへ戻してほしい。

価格

モデル名:フォルクスワーゲンID.4 GTX マックス(英国仕様)
新車価格:5万540ポンド(約808万円)
テスト車の価格:5万1225ポンド(約819万円)

テストの記録

電費:5.3km/kWh
航続距離:410km
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト フォルクスワーゲンID.4 GTXの前後関係

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