スペイン高性能車ブランド クプラから新型EV「ラヴァル」欧州発売へ 近未来的な都市型クロスオーバー

公開 : 2023.05.12 18:25

VWグループ傘下の高性能車ブランドであるクプラは、新型EV「ラヴァル」を2025年に欧州で発売すると発表しました。スポーツ志向のパフォーマンスとゲーミングPCのような内装をも持つ小型クロスオーバーです。

内装はゲーミングPC? スペイン産クロスオーバー

フォルクスワーゲン・グループ傘下の高性能車ブランドであるクプラは、2025年に新型EVクロスオーバー「ラヴァル(Raval)」を欧州で発売すると発表した。

この名称はクプラの本国スペイン・バルセロナのある地方にちなんだもの。2021年に公開されたアーバンレベル(UrbanRebel)というコンセプトモデルの市販バージョンである。

クプラ・アーバンレベル・コンセプト
クプラ・アーバンレベル・コンセプト    クプラ

ラヴァルは、クプラにとって3車種目となるEVで、高性能車ブランドらしく走りに特化した設計が施されている。

コンセプトモデルではフォルクスワーゲン・グループのスモールMEBと呼ばれるプラットフォームを使用し、全長4036mm、全幅1975mm、全高1576mmとなっている。最低地上高は218mmと、クロスオーバーらしいスタンスを持つ。

スタイリングの特徴としては、ボンネット上の2本の「テンションライン」、筋肉質なサイド、ブラックアウトされたAピラーなどが挙げられる。既存モデルをベースに作られていないため、クプラ独自のデザイン思想がより色濃く反映されている。

市販車の詳細は明かされていないが、コンセプトモデルでは最高出力234psを発揮し、0-100km/h加速6.9秒に達するという。バッテリー容量は不明だが、航続距離は439kmとされている。

インテリアも従来のモデルとは大きく異なる。コッパーを大胆に使用したフローティング式のセンターコンソール、ワイドスクリーンのセンタータッチディスプレイ、パープルのアンビエントライト、ゲーム機をイメージしたステアリングホイールなど、先進的なデザインとなっている。

内装材は持続可能性を重視し、リサイクルポリマーや「バイオベース」の素材を全体に使用する。また、無線によるソフトウェア・アップデート機能を搭載し、車両購入後も機能を追加できるほか、都市部のカーシェアリングやレンタルサービスでの利用も可能だ。

コンセプトモデルの要素がどれほど市販車に反映されるかは不明だが、スポーツ志向のパフォーマンスとミニマルで近未来的なデザインは受け継がれるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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