1960年代の英国へ衝撃 ローバーP6 英国版クラシック・ガイド 上級サルーンをリード 前編
公開 : 2023.05.28 07:05
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「関節を痛めたのを理由に趣味だったアーチェリーを諦め、最近はクルマ好きが再燃しています」。と話すのは、今回ご登場いただいたレッドのローバーP6 2000のオーナー、ブライアン・ローラー氏。
「子供の頃、自宅の近所でクルマを洗う手伝いを遊び半分にしていました。ある人がP6を所有していて、洗車を終えると、何時間もシートに座って運転の真似をしていたんです。ダッシュボードを観察しながら」
「アルミ製のフロントグリルとシンプルなボンネットを備える、シリーズ1がわたしの好み。それと、赤いクルマが好きなんです」
「これまで色々なモデルを60台以上所有してきましたが、このP6はオースチン・マリーナ GTとの交換で入手しました。妻はクルマへ関心を示さないのですが、ローバーは気に入っていて、手放さないでほしいと話しています」
「近未来的なデザインと、快適な乗り心地が気に入っています。今でも、何時間でも眺めていられますね。とても美しいと思いますよ。整備は難しくなく、ボディは大きめですが路上では扱いやすいですし」
「大切にオリジナル状態が保たれてきていて、わたしで4オーナー目。スターターやソレノイド、バッテリーを交換して電気系統をリフレッシュしました。それ以外は快調。運転が楽しいですね」
英国で掘り出し物を発見
ローバーP6 3500(欧州仕様)
登録:1974年 走行:4万1200km 価格:2万9500ユーロ(約428万円)
かなり強気な値段だが、ハンサムな見た目に誘惑されてしまう。グリーンのボディにアルミホイールとビニールルーフ、タンレザー・インテリアの組み合わせが決まっている。
新車時にスウェーデンで売られ、近年にレストアを受けている。ボディパネルの隙間はきれいに揃っていて、塗装の艶は深い。内装は仕立て直されているが、適度なヤレ感も残されていて好印象。オリジナルのマニュアルと、整備記録の一式が付いている。
ローバーP6 2000(英国仕様)
登録:1964年 走行:11万5800km 価格:1万3950ポンド(約224万円)
初期のP6をお探しなら、好適といえる内容だろう。シティ・グレーのボディが美しく、クロームメッキもきれいだ。タン・レザーのインテリアは見栄えがいい。オリジナル状態が保たれており、時代を感じさせる味がある。
ダッシュボードには、珍しい純正ステレオが残されている。シートベルトはフロント側に備わるが、リアには付いていない。
エンジンは整備が行き届いている。荷室のフロア下には、スペアパーツが詰まっているという。新車時からのゴム製マットも残っている。
中古車購入時の注意点などは後編にて。