我が道を行く個性派クロスオーバー 10選 他人と被りたくない英国人が選ぶクルマたち
公開 : 2023.05.21 18:05
7. トヨタC-HR
2016年末に登場したトヨタC-HRは、市場に新しい風を吹き込んだクルマであり、クロスオーバーが本当に魅了的なものになり得ることを証明したクルマでもある。7年経った今でも、その存在感は際立っている。そして、ハンドリングはスポーティなルックスを裏付けるようなものだ。
英国仕様の最高出力122psの1.8Lハイブリッド・パワートレインはややガッツがないように感じられるが、185psの2.0Lバージョンはとても快活で、よく回る。
室内では、傾斜したルーフラインがリアのヘッドルームを少し狭くしているものの、大人が4人乗っても十分実用的である。
トヨタのインフォテインメント・システムは、ライバルと比較するともう少し機能が欲しいところだが、マイナーチェンジ後はアップル・カープレイとアンドロイド・オートの接続機能が標準装備されている。
8. アウディQ3スポーツバック
小さなQ2から大きなQ8まで取り揃えるアウディほど、クロスオーバーのトレンドを受け入れた企業はないだろう。「Q」と名の付くほとんどのモデルには、クーペのスタイリングを取り入れたスポーツバック仕様が用意されている。
標準的なワゴンボディのQ3をベースにしたQ3スポーツバックは、低いルーフラインが特徴で、外観の魅力を高める一方、リアシートのヘッドルームが若干狭くなっている。しかし、荷室スペースは530Lを確保する。
パワートレインはQ3と共通で、ガソリン、ディーゼル、PHEVが用意されている。もちろん、四輪駆動のクワトロもあるが、トラクションが強化されるとはいえ、本格的なオフロードよりも滑りやすいウェット路面での使用に適している。
落ち着きのある安定した走りを見せ、洗練性も確かに高いが、ドライバーとの距離感はやや遠い。そのため、スポーツサスペンションや大径ホイールを装着した場合、低速域での乗り心地は硬めに感じられるかもしれない。
インテリアはスタイリッシュでインパクトがあり、かなりしっかりとした仕上げで、デジタル中心のタッチスクリーン・テクノロジーが満載だ。しかし、アウディの上位車種のような高級感はない。
スポーツバックのルックスがよほど気に入らなければ、走りが同じでさらに実用的なQ3よりも高い金額を支払うことはできないだろう。しかし、アウディのファンにとって、デザインは常に大切なポイントである。
9. メルセデス・ベンツGLA
初代GLAは、ハッチバックのAクラスを無骨にした程度のものであったが、最新のGLAは、本腰を入れて設計されたクロスオーバーである。このクラスで最も安価で実用的、というわけではないが(実用性ではGLB、安さを求めるなら他社をあたること)、スタイリッシュなクロスオーバーを求める人には魅力的に映るはずだ。
最新型は、エクステリアデザインと素材にこだわった高級感あるコックピット、多機能なMBUXインフォテインメント・システムなど、Aクラスの特徴を活かしている。また、SUVの重要な要素である高いヒップポイントもしっかり押さえている。AMGラインでは大径ホイールとスポーツ志向のサスペンションチューンにもかかわらず、乗り心地の良さも実現している。
高速のクロスオーバー・ハッチバックを求めるなら、メルセデスAMG GLA 45 S 4マチック+(車名が長い)よりも速く走れるものはないだろう。最高出力422psというとんでもないパワーで、0-100km/h加速を4.3秒で駆け抜ける。確かに6万6000ポンド(約1120万円)はクロスオーバーとしては高額だが、驚くほど本格的なパフォーマンスカーなのだ。
その他のパワートレインとしては、手頃で使い勝手の良い4気筒ターボガソリンおよびディーゼル、そしてPHEVのGLA 250eが用意されている。一方、電動化を受け入れる体制が整っていれば、EVのメルセデス・ベンツEQAという選択肢もある。