レンジローバー 全車ハイブリッド化 新モーター搭載でパワーアップ、運転支援も強化

公開 : 2023.05.18 06:25

JLRはレンジローバーの全車にハイブリッド技術を導入します。PHEVモデルにはより強力な電気モーターを、V8モデルには48Vマイルドハイブリッドを搭載し、電動化を果たします。

全車電動化 4.4L V8もハイブリッドに

JLRは高級SUVのレンジローバーに改良を施し、全車ハイブリッド・パワートレインのみの設定とする。PHEVモデルは新しいモーターを導入し、高性能のV8モデルも48Vマイルドハイブリッドとなる。

PHEVモデルでは、出力218psの新しい電気モーターの採用により最高出力を向上させた。これに伴って名称を変更し、「P440e」は「P460e」に、「P510e」は「P550e」となった。

レンジローバー
レンジローバー    JLR

これにより、レンジローバーP550eの0-97km/h加速は4.8秒と、従来の5.2秒から短縮。また、JLRによると、電気のみの航続距離は8km増の121km、実走行では94kmに向上したという。

また、新しいモーターにより、ロングホイールベースのレンジローバーSVに初めてPHEVの導入が可能になった。P615と名付けられた4.4L V8エンジン搭載車は、ツインターボと電気アシストにより最高出力615psと76.5kg-mを発生する。

また、P530にはマイルドハイブリッドが採用され、公称燃費は10.3km/lから10.6km/h(標準ホイールベース車の場合)に向上している。

インテリアでは、全車に13.1インチのタッチスクリーンと最新版Pivi Proインフォテイメント・システムが搭載され、ホーム画面から2タップで約8割の機能を操作できると言われている。

運転支援としては、新たにカントリーロード・アシスト・システムが追加され、曲がりくねった道でもアダプティブ・クルーズコントロールを使用できるようになった。コーナーに応じて目標速度を自動的に調整することができるという。

また、オフロード走行システムのテレイン・レスポンスにも同様の機能が追加され、悪路走行時に4種類の車速を選択できる。

改良新型レンジローバーの英国価格は現行型とほぼ変わらず、10万3720ポンド(約1770万円)から。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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