欧州最強Bセグメント・ハッチバック 10選 軽快ボディに深い魅力 親しみやすい相棒は

公開 : 2023.05.27 18:05

小型で実用的なものから、スポーツカーのようなものまで、幅広い選択肢がある欧州Bセグメント・ハッチバック。狭い街中で使いやすく、維持しやすいクルマとして多くの人に愛されています。その中からベスト10を選出します。

強豪ひしめく欧州Bセグメント ベスト10は

背の高いクロスオーバーやSUVの人気はかつてないほどに高まっているが、Bセグメントの小型ハッチバックも、依然として根強い支持を集めている。その小柄なボディサイズから欧州では「スーパーミニ」と呼ばれており、非常にポピュラーな存在である。

ここ数年、目立った新型車はほとんど登場していないが、既存モデルの改良が行われるたびにランキングが揺らぐ。今回は、そんな欧州で販売されているBセグメント・ハッチバック、通称スーパーミニの中から英国編集部がベスト10を選出した。ランキング形式で紹介したい。

欧州で称賛に値する小型ハッチバックを紹介する。(写真はセアト・イビサ)
欧州で称賛に値する小型ハッチバックを紹介する。(写真はセアト・イビサ)

新型のミニ・クーパーの発売が近く予定されていることから、今回は現行型ミニを取り上げなかった。本稿執筆時点では試乗できていないが、その暁には歴代モデル同様、かなり上位にランクインすることだろう。

さて、スーパーミニに求められるのは、単に大人2人と子供2人、そしてちょっとした荷物を積めるというだけでなく、それ以上の深い魅力だ。また、パッケージングがよく、運転しやすく、使い勝手のよいものでなければならない。

走行性能としては、透明性と基本的なアジリティ(敏捷性、軽快さ)が重要だ。スーパーミニは本来、軽快なクルマであり、どんな形であれ運転するのが適度に楽しいはずだ。ステアリングが鈍いのは、歓迎できることではない。中程度なパワーと5枚のドアは、決してドライビング・エクスペリエンスを妨げるものではないのだ。

また、近年は品質、性能、洗練度がCセグメント以上のハッチバックと比較しても遜色ないレベルに仕上がっているケースが多い。そして、そこにBセグメントならではのアジリティを融合させたものが、最高のスーパーミニと言える。

1. セアト・イビサ

スペインの自動車メーカーでフォルクスワーゲン・グループ傘下のセアトが手掛けたイビサ。現行の5代目は2018年に登場するやいなやクラストップに躍り出たが、2021年にはフェイスリフトを行い、再び大成功を収めている。

セアトは、優れた先代モデルをフルモデルチェンジするために、多大な努力を払った。出来上がった5代目は、フォルクスワーゲン・グループのMQBプラットフォームを使用する小型ハッチバックとしては最初のモデルであり、2021年のフェイスリフト以来、最高のモデルでもある。

1. セアト・イビサ
1. セアト・イビサ

1クラス上のレオンの流れを汲み、室内は広々として装備も充実しており、以前よりもはるかに優れた仕上がりとなっている。さらに、オンロードでのハンドリングや快適性、コストパフォーマンスの高さ、若々しいスタイリングなど、これらを統合すると完成度はクラストップレベルと言える。

運転の楽しさではライバルのフォードフィエスタの右に出る者はいないが、イビサはそれに近い存在である。最近の改良によりインテリアは大きく改善され、ソフトタッチ素材、面白いダッシュボードデザイン、最新インフォテインメント・システム(一部モデルではバグも報告されているが)などを備えている。

今回、イビサをトップに選んだ理由は、フィエスタよりも丸みを帯びた高級な雰囲気を漂わせつつ、フォルクスワーゲン・ポロよりも運転が楽しく、そしてそのどちらよりもインテリアが優れているからだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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