欧州最強Bセグメント・ハッチバック 10選 軽快ボディに深い魅力 親しみやすい相棒は
公開 : 2023.05.27 18:05
7. ダチア・サンデロ
スーパーミニは本来、手頃な価格設定で、保険にもちゃんと加入できるシンプルな移動手段であり、走りの良さはおまけのようなものだ。
ここでは、ダチア・サンデロが運転しがいのあるドライバーズカーであるかのように装うつもりはない。しかし、このクルマは1万2000ポンド(約200万円)強という価格で、十分な広さと、驚くほど高い製造品質を誇り、他の部分でもかなりの強みを持っている。
快適なシート、適切に配置された操作系、高速道路での経済性、さわやかなエクステリアデザインを見れば、平凡ながらも高く評価している理由が理解できるだろう。
また、サンデロの操作性には愛着のわくシンプルさがあり、その根底にあるフランスらしさ(ダチアはルノー・グループ傘下)を感じることができるのも、決して悪いことではない。
8. トヨタ・ヤリス
4代目となるヤリスは、優れたパッケージングを持つ1999年の初代モデルのフォームへ回帰した、歴代で最も好ましいモデルである。
見た目はもちろん、ハンドリングもこのクラスの上位車種とほぼ同等で、ハイブリッド・パワートレインのおかげで、日常的な運転でも驚くほど経済的だ。
しかし、直進でのパンチにはやや欠けており、また大径ホイールを選択する際には注意が必要である。大径ホイールを装着すると足回りが硬くなり、乗り心地を損ねてしまうが、その分、外観がスマートになる。
室内空間はもう少し広くてもよさそうだが、それでもヤリスはすぐに好きになってしまうスーパーミニであり、トヨタが新たに見出したセンスの典型例である。
9. プジョー208
2019年のデビュー当時、スーパーミニのデザインとしては、新型208が最高だったかもしれない。今でもこのクラスで最も格好良いスーパーミニの1つである。
上質なエクステリア、趣深いインテリアデザイン、そして3Dデジタルメーターやワイドスクリーンといったリッチな装備を持ち、うまくまとめ上げている。
それゆえに、脚の位置がしっくりこないドライビングポジション、iコックピットの視界の狭さ、リアシートの狭さなど、キャビン構造にも同様の配慮がなされていないのは残念なことだ。
オンロードでの乗り心地は申し分なく、ダイナミクスにも磨きがかかっている。ハンドリングは確かで手に収まりやすく、シャシーから遊び心を引き出すことも可能である。軽快さや俊敏性では他車に譲るところもあるが、決して退屈ではない。
3気筒ガソリンエンジンは性能もさることながら、静粛性や振動特性が好印象だ。e-208と呼ばれるEVバージョンも歴代で初めて登場した。