マツダCX-60 詳細データテスト 経済性と直6の美点を両立 内装は高質感 乗り心地は改善に期待

公開 : 2023.05.20 20:25  更新 : 2023.06.09 14:13

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

ほぼすべての部分において、マツダには正誤の明確なヴィジョンがある。それを貫いていて、安易に流行に乗ることはしない。長い間、依存してこなかったタッチディスプレイを、最新モデルには装備するものの、あくまでもApple CarPlayとAndroid Autoを操作するためで、それも停車中しか使えない。

スマートフォンのミラーリングはワイヤレスで行えるが、Androidに関してはややフラストレーションを感じる。長年慣れ親しんだダイヤル式コントローラーでは、うまく扱えないことがあったからだ。

タッチパネル一辺倒の風潮に流されず、実体コントローラーを残してくれたのはいい判断だ。メニューもシンプルで、ショートカットでカバーできる領域も広い。
タッチパネル一辺倒の風潮に流されず、実体コントローラーを残してくれたのはいい判断だ。メニューもシンプルで、ショートカットでカバーできる領域も広い。    LUC LACEY

それ以外、このシステムは非常によく機能してくれる。グラフィックは鮮明だが控えめで、ナビゲーションシステムはわかりやすい。操作すべきメニューは少なめで、ショートカットボタンによって使いやすさが増している。

標準装備されるステレオの音質はまずまずだが、サウンド調整もできる。エクスクルーシブラインではオプションのBOSEを選べないが、少なくとも英国仕様に関しては、そこまで大幅なアップグレードにはならないというのが、試聴しての感想だ。

燈火類

LEDヘッドライトは全車に標準装備されるが、マトリックスLEDへのアップグレードには1900ポンド(約32万円)のドライバーアシスタンスパックが必要。十分にパワフルだが、対向車への防眩機能は十分ではなさそうだ。

ステアリングとペダル

ステアリングホイールはごくわずかにオフセットしているが、問題にはならないレベル。調整幅は前後も上下もかなり広い。フットウェルは十分な広さがある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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