2.0L PHEVの上級フルサイズ ジープ・グランドチェロキー 4xeへ試乗 本格派の走破性 前編

公開 : 2023.05.30 08:25

2.0L直列4気筒ターボ+2基の電気モーター

プラグイン・ハイブリッドのパワートレインは、273psと40.7kg-mを発揮する2.0L直列4気筒エンジンに、2基の電気モーターが組み合わされたもの。駆動用バッテリーは17.3kWhと、容量が比較的大きい。

136psと26.9kg-mを生み出す、メインの駆動用モーターは8速ATと一体になっている。マルチプレート・クラッチとギアの間に組み込まれているのがミソだ。

ジープ・グランドチェロキー 4xe サミット・リザーブ(欧州仕様)
ジープグランドチェロキー 4xe サミット・リザーブ(欧州仕様)

EVモードを選択すると、モーターのみでグランドチェロキーを走らせることが可能。内燃エンジンで走行しているときと同様に、8速ATは変速されることが興味深い。オフロード用のローレシオを選ぶこともできる。

もう1基の電気モーターは、電圧48Vで稼働するスターター・ジェネレーター(ISG)。39psと6.0kg-mを生成し、主に内燃エンジンが低回転域にある時に効果を発揮する。クルマが停止中でギアがニュートラルの場合、エンジンの回転を利用し発電もしてくれる。

駆動用バッテリーの急速充電能力は、最大7.2kWまで。EVモードでの航続距離は、アメリカ規格のEPA値で最長64km。CO2の排出量は、WLTP値で60g/kmに抑えられた。カタログ上の燃費は、38.5km/Lがうたわれる。

PHEVの常だが、この燃費はあくまでも理想値。駆動用バッテリーの充電が充分でない状態で普段使いすると、8.0km/L近くまで落ち込むと考えていいだろう。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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