現実的で合理的なハイブリッドSUV(PHEV) 10選 現代の最適解となり得る才能

公開 : 2023.06.03 18:05

8. プジョー3008ハイブリッド

最近のフェイスリフトで、個性的なフロントエンドと装備が追加され、プジョー3008の魅力はさらに高まった。中身は大きく変わらず、これまで通り快適性と洗練性が適度にブレンドされており、アグレッシブに走っても落ち着きを保っている。

PHEVは従来通り、シングルモーターを搭載した225psの前輪駆動車と、ツインモーターを搭載した300psの四輪駆動車の2種類から選択することができる。最も合理的なのは前者で、装備の充実した上級グレード「アリュール」で4万ポンド(約690万円)を切る価格設定は、比較的短い53kmの電気航続距離とのトレードオフである。

8. プジョー3008ハイブリッド
8. プジョー3008ハイブリッド

走行中は、エンジンと電気モーターがうまく統合され、スムーズな走行が可能で、スピードもそこそこ出せる。プジョーのトレードマークであるiコックピットの小径ステアリングホイールと高い位置にあるメーターには慣れが必要だが、3008のスマートなデザインと適度な広さのインテリアは、予想以上に高級感があり、それでいて気楽に楽しむことができるだろう。

9. キア・ソレントPHEV

キア・ソレントPHEVは、数少ない7人乗りのPHEVの1つであり、キアらしく法外な価格はついていない。家族連れの倹約ドライバーにとっては、これはもう決まりなのかもしれない。

1.6Lターボのガソリンエンジンと、やや強力な電気モーター、そして13.8kWhのバッテリーを使用している。キアの公称では、電気だけで最大56km走行できるとされる。EVモード、ハイブリッドモードのどちらも走行性能は良好で、活発なドライビングスタイルとは言い難いものの、少なくとも十分な安心感を持ってハンドリングを楽しむことができる。

9. キア・ソレントPHEV
9. キア・ソレントPHEV

標準装備は下位グレードでも充実しており、インテリアは実に広々としている。内装材の質感は、欧州のライバル車には及ばないかもしれないが、実用性の高さではソレントに勝るものはないだろう。3列目のシートに大人がゆったりと座れる7人乗りSUV(しかもPHEV)は、そう多くはない。

10. フォード・クーガ・プラグインハイブリッド

3代目となった人気SUV、フォード・クーガはついに電動パワートレインを導入した。しかし、電気航続距離は48kmをわずかに超える程度で、このクラスのPHEVとしてはかなり限定的だ。ライバルとの比較の際、電気航続距離が魅力となるケースは少ないだろう。

クーガは、そのアドバンテージを欧州フォード特有のアプローチで追及している。甘美なステアリングと良好なボディコントロールを持ち、かなりスポーティで、しかし快適な乗り心地を実現している。

10. フォード・クーガ・プラグインハイブリッド
10. フォード・クーガ・プラグインハイブリッド

2.5Lのアトキンソンサイクル・ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせは、圧倒的なパフォーマンスを発揮するわけではなく、トランスミッションがその性能を邪魔しているように見える。それでも、0-100km/h加速10秒と、この手のクルマとしては競争力があり、ドライバビリティも問題ない。洗練性も驚くほど高い。

実用性は比較的高く、価格設定も多くのユーザーにとって現実的。このように、クーガはこれまでと同様にセンスが良く、お勧めできるクルマである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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