970ccの4スト4気筒 スズキSC100(セルボ) 英国版中古車ガイド 英国ライターのお気に入り

公開 : 2023.06.07 08:25

知っておくべきこと

英国のSC100は、装備が充実したGXのみの設定だったが、他の国では安価なCXと、豪華なCX-Gも提供されていた。GXではシガーライターにリクライニング・フロントシート、独立懸架式サスペンションが備わっていた。

1980年にマイナーチェンジを受け、ダッシュボードとステアリングコラムのスイッチが変更されている。全長は3190mmしかないため、リアシートへの乗り降りは簡単ではない。長時間のドライブは、大人なら避けたいと思うはず。

スズキSC100(セルボ/1979〜1982年/英国仕様)
スズキSC100(セルボ/1979〜1982年/英国仕様)

後ろ寄りの重量配分を改善するべく、SC100ではフロントにバラストが追加されている。それでも、リアが重く気まぐれな挙動は抑えきれていない。フロントストラット・マウント部分へシムを挟むと、多少は改善できる。

英国ではいくら払うべき?

1000ポンド(約16万円)〜3999ポンド(約63万円)

この価格帯の上限付近なら、状態の悪くないSC100を英国では探せるが、細部までしっかり確認したい。整備記録がある程度確かめられれば、購入を考えてもいいだろう。

4000ポンド(約64万円)以上

適度にレストアが施されたSC100を、英国では購入できる価格帯。そのまま普段の足として活躍してくれるはず。日本から並行輸入されたセルボも含まれる。

英国で掘り出し物を発見

スズキSC100 GX(1979〜1981年/英国仕様)
スズキSC100 GX(1979〜1981年/英国仕様)

スズキSC100 GX 登録:1981年 走行距離:7万5600km 価格:3500ポンド(約56万円)

数年間放置されていたクルマで、簡単なレストアと整備が必要。塗装の状態は褒めにくく、ブレーキもオーバーホールが必要そうだが、走れる状態にはある。シャシーのサビも酷くはないようだ。

ウインドウトリムは、サビの修復目的で数年前に取り外されている。部品は残っているとのこと。ボンネットとフェンダー、フロントグリル、エンジン関係など、多くのスペアパーツも付属するという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ピアソン

    Mark Pearson

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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