手頃で運転しやすいコンパクトクロスオーバー 10選 実用的な日米欧メーカーの主力モデル
公開 : 2023.06.18 18:05
2. フォルクスワーゲンTクロス
フォルクスワーゲンは、他社がクロスオーバー人気に便乗しようと躍起になるのを見守り、虎視眈々とチャンスを待ち続けた。そして登場した同社初のコンパクトクロスオーバー、Tクロスは、慎重に判断し実行されたクルマのように感じられた。
Tクロスは、サイズと価格においてクラスのちょうど真ん中に位置し、他車よりもSUVらしいスタイリングを持っている。また、インテリアの質感は期待されるほどのレベルではないが、誰にでもおすすめできるクロスオーバーとして高い実力を備えている。
英国向けのエンジンは、1.0Lの3気筒ターボと、最高出力150psの1.5L 4気筒ターボの2種類。編集部は1.0L TSIの95psと114psの両モデルに試乗したが、どちらも遅くは感じなかった。114psのモデルは、95psのモデルよりも少し速く、運転しやすいといったところ。
洗練されたデザイン、経済性の高さ(両車とも、郊外への長距離移動で21km/lは十分に達成可能)はいずれも好印象。乗り心地とハンドリングはきれいにまとまっており、堅実な作りと低速での落ち着き方はオーナーに気に入られるはずだ。
実用性はコンパクトカーとしては非常に高く、標準装備のスライド式リアシートは、かさばる荷物を運ぶ際に多用途性を発揮する。もう少しだけシャープなテイストが欲しければ、クーペタイプのタイゴもあるが、基本的には同じクルマだ。
3. ルノー・キャプチャー
2代目ルノー・キャプチャーは、いくつかの点で、アライアンスの兄弟車である日産ジュークを抑えている。インテリアはやや広く、スライド式リアシートを持つ柔軟性の高いものだ。また、驚くほど上品な質感を持ち、リッチな雰囲気を盛り上げる車載機器も充実。そして、エンジンのバリエーションが豊富なので、幅広いユーザーのニーズに対応できる。
キャプチャーが初代から得意とするスタイリングとバリューは、もちろん今も変わらない。エントリーグレードの1.0Lガソリンターボは、強力なトルクを持ち、運転しやすく、適度に洗練されているが、パフォーマンスに圧倒されることはない。中間グレードの1.3L TCeガソリンエンジンは、低回転域ではスムーズだが、回転が上がると少し騒々しい。
最上位のEテックPHEVもあるが、2代目キャプチャーにおいてはほんの端役に過ぎない。ドライバビリティはきちんとあるが、他のモデルほど乗り心地やハンドルはよくないし、価格も3万ポンド(約520万円)以上になる。