ディフェンダーの精神を継ぐBEV マンローMk1へ同乗 ラダーフレームに平面ボディ 前編

公開 : 2023.06.12 08:25

信頼性や堅牢性を優先したデザイン

そしてカタチになったのが、このMk1だ。ラダーフレーム構造のフラットなシャシーをベースに、直線的なボディが架装されている。エントリーグレードとなるユーティリティ仕様の場合、駆動用モーターは1基で、299psと61.1kg-mを発揮する。

トランスミッションは2速オートマティック。悪路用のローレンジと、センターデフロック機能も備わる。前後のアクスルはロッキングデフ付きのリジッドで、もちろん四輪を駆動する。

マンローMk1 ユーティリティ(英国仕様)
マンローMk1 ユーティリティ(英国仕様)

サスペンションは一般的なコイルスプリングにショックアブソーバーという組み合わせ。最低地上高は480mmもある。

ボディが路面と接する角度は、フロント側のアプローチ・アングルが84度。ホイールベース間のブレークオーバーが32度、リアのディパーチャーが51度と、驚くほど深い。

ちなみにオフローダーの雄、ジープラングラー・ルビコンは、順に43.9度と22.5度、37.0度となっている。最低地上高は274mmある。

チーフデザイナーのロス・コンプトン氏は、簡単に交換可能な4灯のLEDヘッドライトが示すように、信頼性や堅牢性を優先したと主張する。シンプルで大胆なボディパネルは、アルミやスチールの板を折り曲げて成形され、コストも大幅に抑えたという。

ラダーフレームに積まれる駆動用バッテリーの容量は、ユーティリティ仕様で56kWh。航続距離は、2500kgのトレーラーを牽引した場合で最長102km、過酷なオフロードを走った場合で226kmが主張される。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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