究極の趣味車、セブン所有者「オフ会」行ってみた 2023 SEVEN DAY OFF LINE MEETING in 八ヶ岳
公開 : 2023.06.05 12:41
2023 SEVEN DAY OFF LINE MEETING in 八ヶ岳に、セブン270Rを駆り参加しました。
セブン270R、最後のフォード・エンジン車
「ハイ! SOCJ(セブン・オーナーズ・クラブ・オブ・ジャパン)のミーティングが5月28日に八ヶ岳であります。セブンをお貸ししますので行きませんか?」
ケータハム・ジャパンのジャスティン・ガーディナーさんから突然メールが入った。答えはもちろんイエス。なんとケータハム・セブン270Rを貸してくれるという。
聞けば今回筆者がドライブするセブン270Rは完売間近のモデルなのだという。なぜ完売なのかといえば、エンジンの供給が終了してしまうから。
しかも「フォード製の次」がないというのだから驚きだ。これまで英国フォードはエンジンを様々なバックヤードビルダーに供給してきた。だがその伝統がついに終わってしまうのだという。
セブンにフォード製のエンジンが初めて搭載されたのは1960年のこと。100Eと呼ばれるサイドバルブエンジンが最初だった。F1より早くロータス・フォードのタッグが成立したのだ。それ以来、今日まで63年間、ケントやBDRといったフォード製エンジンはセブンの心臓として重宝されてきたのである。
今回、八ヶ岳までの道のりは、そんなフォードの思い出に浸りながら……と思っていたのだが、実際はそんな感傷的なドライブにはならなった。
エンジンとLSDのノイズが勇ましいセブン270Rは何しろ速く、早朝の空いた山道を走ると実に気持ちがよく、雑事を忘れる。
狭いコックピットの乗り降りが億劫ということもあるのだが、途中1回休憩しただけで八ヶ岳に着いてしまったのだった。
5月の最終週、恒例のミーティング
今回のセブン・デイの会場となったのは八ヶ岳の麓、長野県原村にある八ヶ岳自然文化園の中にある美しい芝生の原っぱだった。
SOCJは1981年に誕生した歴史あるセブンのオーナーズクラブ。クラブ員のための様々な催しを企画している彼らのメインとなるイベントが、毎年5月の最終週におこなわれているセブン・デイである。
以前は日本平やツインリンクもてぎで開催していたこともあるが、近年は関西や中部、そして関東からもアクセスしやすい八ヶ岳に落ち着いている。
以前のセブン・デイはメンバーだけの集まりで参加費を徴収しつつ、食事なども用意されていたらしい。だが近年は参加費無料で一般のセブンオーナーの参加も募りつつ、9時から11時までと時間を定めた集まりやすいスタイルになっている。その方が時代に合っているし、色々と準備をしたのに雨に降られてご破算! という心配もないというわけ。そう、今回は雨が降る直前の日曜日ということでも運が良かった!
途中のサービスエリアで休んでいると、次から次にセブンがやってきて、そこから八ヶ岳まではちょっとした「セブン・ツーリング」がはじまった。
八ヶ岳自然文化園の会場も自由に駐車していくスタイルだが、さすがに地を這う戦闘機のようなセブンが50台も集まると壮観だ。クルマを止めると、個性的な愛車をサカナにして自然と会話がはじまっていく。また旧知の仲間に思いがけず出会って話も弾んだ。SOCJ会長の挨拶の後、和やかな雰囲気でイベントははじまった。