BMW 330d vs 420d グランクーペ
公開 : 2014.10.04 23:30 更新 : 2017.05.29 19:33
仮に噂が正しければの話だが、BMW 3シリーズの売上に、昔ほどの勢いがないらしい。本当かどうかが明らかになるのは時間の問題だけれども、信頼できる情報源から聞いた話なので、もしかすると本当なのかもしれない。
しかし警鐘は必要ない。なぜなら既に50,000ユニットを売り上げたと言う事実は、急に覆ったりはしないからだ。しかしながら、モデル・レンジの中でもピンポイントで売上が芳しくないものがある。ハイエンドの3種のことだ。
筆者の親しい友人はつい最近会社を辞めて、事業を興した。そこで彼は社用車を探しに近くのBMWディーラーに向かった。行く前はまだどのモデルを購入するかは決めかねていたのだが、どうやら4ドアの4シリーズ・グランクーペに一目惚れしたらしい。
3シリーズよりもスポーティな雰囲気のある4シリーズ。ドアだって4枚あるから世間に対する体裁もさほど悪いものではないし、トランク周りの実用性だって兼ね備えている。いち社長である彼が好きになるのも無理はない。
ただ同じような考えの人たちは、彼の他にもたくさんいる。つまるところ、納車までかなり待たなければならないのだ。
商談ルームに通されて間もなく営業担当の方がテーブルについた。彼曰く ”あぁ4シリーズですか。みんなが欲しがるんですよね” 案の定だ。”少なくとも数ヶ月は待たなければなりません” 更に続ける。”走りも重要視するならば、あのオプションにこのオプション、それに、あれとこれを追加して……” 饒舌なセールストークだったそうだ。
これだけでは終わらない。”もしお客様がまだ420dにするかどうか迷われているのでしたら、3シリーズがはいかがでしょうか” 聞けば330dの方が何かと安く済むのだという。もちろん店舗によって割引のレートなどは異なるが、筆者の友人が6気筒の330dを買えば、4気筒の420dよりも月々の支払額は£40(7千円)安くなるのだそう。それに何ヶ月も待たなくていい、とくれば心が揺れ動くのも無理はない。
当の友人も迷いに迷っている様子。長い間待って4気筒のディーゼルに乗るか、月々の支払いが安く済む上に装備の豊富な6気筒の3シリーズ・セダンをすぐに手に入れるかを。