実用的で「いざ」というとき頼りになるコンパクトSUV 10選 選択肢多すぎて羨ましい欧州市場

公開 : 2023.06.17 18:05

10. キア・スポーテージ

これまで市場の片隅にあり、保守的だったキアの趣向を考えると、販売面でヒットを飛ばしているスポーテージの最新型(5代目)で大胆さを追求したことは驚き以外の何物でもない。しかし、すでに欧州の道路を走っている数を見ると、ユーザーがこの個性的なルックスに躊躇していないことは明らかだ。

実は、この挑戦的な外観の裏には、これまでとほぼ同じ内容でありながら、より洗練された大人向けのハイテクなパッケージが用意されているのだ。また、マイルドハイブリッドのガソリン車やディーゼル車から、税制面で有利なPHEVまで、幅広いパワートレインが用意されている。

10. キア・スポーテージ
10. キア・スポーテージ

標準装備も充実しており、スマートフォンとの接続も簡単。もちろん、他社にはなかなか見られないキアの7年保証も付いている。

走りとしては、いまいち上手くまとまっていない印象がある。ハンドリングは比較的安定していて情報量もあるが、プッシュしてもかなり動きが鈍く、路面が悪いとすぐに落ち着きを失ってしまう。適度に洗練されているが、ライバル車に比べて乗り心地は良くなく、小さな段差でも乗員が揺れ動く。これまでの試乗の経験から、小径の17インチホイールを選ぶと少しだけ改善されるようだが、本当に少しだけだ。

全体として、スポーテージはスマートで装備の整った、手間のかからないファミリー向けSUVだが、少しでもクルマに高揚感を求めているなら、他をあたるべきだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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