アストン マーティン・ヴァンテージ 新型は「完全フーリガン」なデザインに スポーツ性強調

公開 : 2023.06.08 06:45

アストン マーティンのエントリーモデル、ヴァンテージは改良によってスポーティな性格を強調し、内外装デザインを見直す予定です。エンジンは6気筒ではなく、4.0L V8が継承される可能性があります。

スポーティさを追求するデザインに

アストン マーティンヴァンテージをさらにスポーティにする計画の一環として、「完全なフーリガン」となるようなスタイリングにすると、同社チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマン氏は語っている。

ヴァンテージは改良によって、先日公開された新型DB12と同様のインテリアの見直しが行われる予定だが、走行性能もアップグレードされるようだ。新型ヴァンテージの開発にあたっては、「とにかくスポーティさを追求する」という。

アストン マーティン・ヴァンテージと思われるプロトタイプ
アストン マーティン・ヴァンテージと思われるプロトタイプ    AUTOCAR

ライヒマン氏は「次のヴァンテージは、巨大なパフォーマンスを持つDB12と、そのように感じさせるDBXから分離させることができます。完全に違うものでなければなりません」としている。

プロダクト&マーケット戦略ディレクターのアレックス・ロング氏も、「スポーツカーとGTのラインナップは、現在では同じような位置づけですが、より幅が広く、両端が離れていることがわかるようになるでしょう」と述べている。

ライヒマン氏はまた、市販車開発にF1チームのリソースをフル活用することになり、その結果、ヴァンテージのデザインにいくつかの手が加えられることになるだろうと述べた。

最近、ニュルブルクリンクで行われたプロトタイプのテスト走行の様子が目撃されており、小型化したグリルや、滑らかなフロントエンドの造形が明らかになっている。リアはスプリッターを改良し、クワッドエグゾーストとアグレッシブなエアダクトを備えているようだ。

シャシーのセットアップは、V12ヴァンテージを踏襲し、安定感と俊敏性を向上させることが期待される。しかし、軽量化がエンジンの小型化にまで及ぶことはないだろう。メルセデスAMGの6気筒はヴァンテージには使えない、とロング氏は言う。なぜなら、このクルマが持つエモーショナルな魅力は「音」によるところが非常に大きいからだという。「わたし達は移動手段を作るのではありません。夢を作るのです」

そのため、新型ヴァンテージには現行型の4.0L V8エンジンを改良したユニットが採用されると予想されている。新型メルセデスAMG SL 63は、同じユニットを使用して最高出力は585psを発生していることから、ヴァンテージのポテンシャルにも期待が持てる。

アストン マーティンが収益性の高いラグジュアリー路線を推進していることから、価格は大きく上昇する可能性が高い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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