トヨタ・ヴィッツRS “G’s”
公開 : 2014.05.26 16:37 更新 : 2021.01.28 17:17
トヨタのスポーツ部門であるGAZOO Racingが手がけるスポーツコンプリートモデル、G’s。ベースモデルのヴィッツがマイナーチェンジを受けたことにより、ヴィッツRS “G’s”も小変更を受けた。
ヴィッツのマイナーチェンジは、フロントマスクをはじめ内外装のデザイン一新やエンジンラインナップの変更が主なポイント。機関系の変更は1.0ℓと1.3ℓユニットの燃費向上が中心で、スポーツモデルのRSに搭載される1.5ℓの1NZ-FEは変更がない。そのためRS G’sも外観やスペックからは進化がわかりにくいが、いざ走り出すとしっとり感が増して「さらに大人っぽい」クルマになっている。
メーカー直系であるGAZOO Racingが手がけるG’sのメリットは、生産ラインでボディへの補強や架装が行えるところ。今回のマイナーチェンジでもボディのスポット溶接増しは継続され、さらにセンタートンネル部に配された補強材の改良、センター部からリヤ左右へとV字状に伸びたブレースを追加することなどにより、ボディ剛性を高めている。
試乗の舞台となったのは富士スピードウェイのショートコース。2速と3速がメインとなる、コンパクトハッチにとっては最適な舞台だ。まず乗り込んだのは5段M/Tのほう。プッシュ式のスタートスイッチを押し、さっそくコースイン。スポーツモデルとはいえクラッチは軽く、少し拍子抜けしてしまうほどだ。ステアリングは底部が少しフラットにされた穏やかなDシェイプ形状で、やや太めのスポーク形状もスポーツモデルらしさを感じさせる。
徐々にペースを上げて行くと、RS “G’s”の特徴が明らかになってくる。良い意味でホットハッチらしさはマイチェン前よりさらに影を潜め、高いボディ剛性と許容量の大きな専用サスペンションにより、ドライバーは常に安心感を持ってドライブできる。とはいえ、少しでもラフな操作をするとタイヤは縦方向へのグリップを止めようとするし、シフト操作を怠ったりミスしたりしてパワーバンドを外してしまうと、なかなか坂を登っていかない! とヘルメットの中で舌打ちする羽目になる。「いかにクルマを気持ちよく走らせるか」という点においてドライビングの上達には最適の1台といえるかもしれない。
(文・佐橋健太郎 写真・田中秀宣)
トヨタ・ヴィッツRS “G’s” |
トヨタ・ヴィッツRS |
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価格 | 204.4145万円 | 191.4545万円 |
0-100km/h | na | na |
最高速度 | na | na |
燃費 | 17.2km/ℓ | 19.6km/ℓ |
CO₂排出量 | 135g/km | 118g/km |
車両重量 | 1040kg | 1030kg |
エンジン型式 | 直4DOHC, 1496cc | 直4DOHC, 1496cc |
エンジン配置 | フロント横置き | フロント横置き |
駆動方式 | 前輪駆動 | 前輪駆動 |
最高出力 | 109ps/6000rpm | 109ps/6000rpm |
最大最大トルク | 14.1kg-m/4400rpm | 13.9kg-m/4800rpm |
馬力荷重比 | 105ps/t | 106ps/t |
比出力 | 72.9ps/ℓ | 72.9ps/ℓ |
圧縮比 | 10.5:1 | 11.0:1 |
変速機 | 5段M/T | CVT |
全長 | 3980mm | 3930mm |
全幅 | 1695mm | 1695mm |
全高 | 1490mm | 1500mm |
ホイールベース | 2510mm | 2510mm |
燃料タンク容量 | 42ℓ | 42ℓ |
荷室容量 | na | na |
サスペンション(前) | マクファーソン・ストラット | マクファーソン・ストラット |
サスペンション(後) | トーションビーム | トーションビーム |
ブレーキ(前) | Vディスク | Vディスク |
ブレーキ(後) | ディスク | ディスク |
タイヤ | 205/45R17 | 195/50R16 |