トヨタ・パッソ1.0 +Hana
公開 : 2014.05.26 17:19 更新 : 2021.01.28 18:13
トヨタのベーシックコンパクト、パッソがこの春にマイナーチェンジを受けた。すでに4月14日から発売が開始されているが、ようやく実際に試乗する機会が得られたので、さっそく紹介しよう。
パッソはトヨタとダイハツが共同開発する小型車で、ヴィッツよりもさらにボトムのレンジを担うエントリーモデル。従来型の登場は2010年2月だから、発売以来4年2カ月という長いスパンを経て、ビッグマイナーチェンジが行われたことになる。
注目は大幅な燃費向上を達成した1.0ℓの3気筒ユニット。燃焼室形状の変更や11.5:1という高圧縮比の採用、バルブタイミングの最適化など燃焼効率の向上に加え、9km/h以下でエンジンを停止するアイドリングストップ機構を装着したことにより、27.6km/ℓ(JC08モード)という優れた燃費を達成。マイナーチェンジ前の23.0km/ℓから約20%もの性能向上を実現し、純ガソリンエンジン搭載車としてはNo.1となっている。エコカー減税は免税だ。
試乗したのは、女性ユーザーをターゲットにしたボディカラーや内外装の装備を誇る「+Hana」。サクラパールマイカとホワイトの2トーンカラーは、実車を前にすると意外に落ち着きが感じられ、写真よりも好印象。エボニーブラウンのシートはいわゆる“チョコレート色”で、ドアを開けて車内に乗り込むとお菓子でできたクルマのような錯覚を憶える。
インテリアの造形や装備に変更は少ない。今では珍しくなったベンチシートに座り、エンジンをスタート。3気筒ユニット独特のサウンドや振動は相変わらず感じられるけれど、かといって特段に不快というレベルでもない。ステアリングコラム横から生えるシフトセレクターをDレンジに入れて動きだすと、ポロポロポロ……という排気音を響かせながらのんびりと加速していく。上り坂では排気量ゆえのトルク不足は明らかだけど、都市部における近〜中距離での使用がメインと考えるならば、これで必要充分という感じもする。それよりも驚くほど明るく開けた視界や、最小回転半径4.7mという取り回しの良さ、小物入れなどが充実したインテリアは魅力的。決して派手ではないけれど、トヨタ&ダイハツの実直なクルマ作りが実感できる1台だ。
(文・佐橋健太郎 写真・田中秀宣)
トヨタ・パッソ1.0 +Hana
価格 | 144.4255万円 |
0-100km/h | na |
最高速度 | na |
燃費 | 27.6km/ℓ |
CO₂排出量 | 84g/km |
車両重量 | 910kg |
エンジン型式 | 直3DOHC, 996cc |
エンジン配置 | フロント横置き |
駆動方式 | 前輪駆動 |
最高出力 | 69ps/6000rpm |
最大最大トルク | 9.4kg-m/4400rpm |
馬力荷重比 | 75.8ps/t |
比出力 | 69.3ps/ℓ |
圧縮比 | 11.5:1 |
変速機 | CVT |
全長 | 3650mm |
全幅 | 1665mm |
全高 | 1535mm |
ホイールベース | 2440mm |
燃料タンク容量 | 40ℓ |
荷室容量 | na |
サスペンション | (前) マクファーソン・ストラット |
(後)トーションビーム | |
ブレーキ | (前)Vディスク |
(後)ドラム | |
タイヤ | 165/65R14 |