CとEのクーペを融合 メルセデス・ベンツCLEクラス 試作車へ試乗 ラグジュアリー+スポーティ
公開 : 2023.06.20 08:25
CクラスとEクラスの2ドアモデルの後継となる、新型CLEクラス。2023年の発表に先駆けて、英国編集部が試作車へ同乗しました。
高級なCクラス+スポーティなEクラス
メルセデス・ベンツは、既存のCクラスとEクラスの2ドアモデルを統合。まったく新しい、CLEクラスを間もなく発表する予定だ。
2023年7月には、カブリオレに先行してクーペがお披露目され、年末までに英国での販売が始まる。内燃エンジンのモデルラインナップを整理し、バッテリーEVへの転換を加速させることになる。
「Cクラス・クーペのオーナー様へ、後継モデルに期待することを確認したところ、更なる高級感という回答が圧倒的多数でした。一方でEクラス・クーペのオーナー様は、よりスポーティな動的特性を挙げられる方が多数でした」
「これらの意見を、1つのモデルへ融合させたのです」。CLEの車両開発テストを率いる、同社のクリストフ・キューナー氏が経緯を説明する。
新しい2ドアクーペとカブリオレの基礎をなすのは、CクラスやEクラスにも採用される、モジュラー・リア・アーキテクチャ (MRA) 。高張力鋼とアルミニウムを適材適所で用いたもので、CLEには独自のホイールベースとトレッドが与えられるという。
スタイリングは、既存のEクラス・クーペのイメージを継承。パワーバルジが膨らむボンネットは長く、シャークノーズと呼ばれるシャープなフロントグリルを得る。ルーフラインは滑らかなカーブを描き、Cピラーも優雅にうねる。
リアウインドウは寝かされ、テールエンドへ滑らかに帰着。リアフェンダー上部には明確な折り目が与えられ、サイドウインドウは後端に向けて上下に絞られる。SLの視覚的な特長も受け継いでいるようだ。
直4か直6のターボエンジン プラグインHVも
まだ写真はご覧いただけないが、インテリアは最新のCクラス譲り。ダッシュボードには、メーター用モニターと、インフォテインメント用の縦長のタッチモニターが個別に据えられる。
フロントシートはスポーティ。ヘッドレストが一体になった形状で、サポート性は高く、背もたれの角度や座面のスライドなどは電動。シートベルトを締めやすくする、アームも備わる。
インフォテインメント・システムは第3世代のMBUX。間もなく発売される、最新のEクラスと同じバージョンが実装される。ヘッドアップ・ディスプレイとパノラミック・グラスルーフなどは、オプションとなる。
CLEには、欧州規格に準じたレベル2の運転支援システムも搭載される。条件が許せば、最大30秒間のハンズオフ運転が可能になるとのこと。
エンジンは、2.0L直列4気筒と3.0L直列6気筒のガソリンターボが採用される見込み。また、2.0L 4気筒ディーゼルターボも選べる。すべてが電圧48Vのマイルド・ハイブリッドになる。
さらに、4気筒ガソリンターボに90kWの出力を持つ駆動用モーターが組み合わされた、プラグイン・ハイブリッドも用意される。英国でも選べると考えていい。
トランスミッションは9速オートマティック。ドライブモードには、エコ、コンフォート、スポーツ、インディビジュアルの4種類がプログラムされるという。