75%サイズのタイプ35 リトルカー・カンパニー・ベイビーII コレなら買える?EVブガッティ

公開 : 2023.06.22 08:25

親子ペアでのワンメイク・レースも開催

同社のウェブサイトにアクセスすれば、コンフィギュレーターで楽しめる。ヴィテッセにアップグレードすると、4万1315ポンド(約665万円)、プル・サンなら、5万4300ポンド(約874万円)へ価格は上昇する。

ボディの仕上げや塗装色、インテリアも選べる。ブガッティのテストドライバーだったアンディ・ウォレス氏にちなんだ、ウォレス・ブルーで輝かせることも可能だ。

リトルカー・カンパニー・ベイビーII
リトルカー・カンパニー・ベイビーII

ベイビーIIの発売に当たって、リトルカー・カンパニーはワンメイク・レースというアイデアを抱いていた。それは現実になり、クラシックカーのイベントを主催する、ヒーロー・エラ社が運営している。

参加資格は比較的緩く、ベイビーIIを買う必要はない。エントリー料金は、3戦によるチャンピオンシップ形式で4950ポンド(約80万円)。10歳から14歳の子どもと大人のペアで、1チームを作る必要がある。

第1戦は、ビスター・ヘリテージ・スクランブルで開催された。雨天に備え、航空機用格納庫に三角コーンと干し草が並べられた、専用のジムカーナ風コースを設けて。

合計20チームが、午前と午後にわかれてタイムを競う。ベンチマークは1分17秒で、複数回アタックし、大人と子どものベストタイムの合算で順位が決まる。コーンや干し草に触れると、5秒のペナルティが課せられる。

参加していた1組の親子へお話を伺った。「自分は負けず嫌いですが、速くはありません」。と父のアルプ・アルマス氏が謙虚に答える。ところが実際に走ると、基準タイムより速かった。この親子が、午前の部で表彰台に登ることになった。

身近に参加できるジュニア・モータースポーツ

リトルカー・カンパニーのCEO、ベン・ヘドリー氏は「実際に試してみたら面白いだろうな、と考えていたんです」。と賞品のトロフィーを準備しながら笑顔で話す。

2戦目はシルバーストーン。最終戦となる3戦目は、英国ブガッティ・オーナーズ・クラブの本拠地がある、プレスコット・ヒルクライムで7月に開かれる予定だという。

ビスター・ヘリテージ・スクランブルで開催されたリトルカー・カンパニー・ベイビーII ワンメイク・レースの参加者
ビスター・ヘリテージ・スクランブルで開催されたリトルカー・カンパニー・ベイビーII ワンメイク・レースの参加者

ちなみに、ジュニア・モータースポーツは表立って紹介される機会が少ないものの、意外と身近な場所で体験できる。その最たる例はレーシングカートだろう。英国の場合、カート用サーキットが各地に存在し、子ども向けのセッションが提供されている。

幼い頃にルイス・ハミルトン氏も戦ったライハウス・サーキットでは、8歳から16歳までなら30分の走行を40ポンド(約6500円)で楽しめる。6歳から8歳なら、30分34ポンド(約5500円)と、割安になるそうだ。

複数のカート用サーキットを保有するデイトナ・モータースポーツ社では、レーシングカーカートのシリーズ戦を開催している。年会費と1戦毎に100ポンド(約1万6000円)が必要だが、10分の練習走行、10分のタイムアタック、15分の本戦に挑めるという。

あるいは、息子専用のカートを購入するのも悪くない。資金に余裕があれば、レースチームと契約し、数万ポンド(数100万円)をつぎ込む、ということもできなくはない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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