フォード・エコスポーツ・タイタニアム
公開 : 2014.05.26 18:30 更新 : 2017.05.29 18:54
ハンドル関係はフツーによい。ものすごく高級なシステムが使われているような印象はまるでないけれど――そしてこれはクルマ全体の印象についてもいえることだけれど――気に障る「ン!?」がない。直進管理にせよカーブでのライントレースにせよ、運転していて困ったり修正させられたりといったことは一度もなかった。ということで、フツーによい。
アシの印象は、張りが少し強め。重心高めのクルマの動きを破綻なくまとめるため、だと思うと納得のレベル。ということで乗り心地もホンワカ調ではないけれど、快適。舗装の悪いところを通過してもヘーキ度が高いのは美点。床下に強靱で分厚い鉄板が入っているかのような印象は特にないけれど、車体のガッチリ感は十分、英語でいったらイナフな感じで高い。
クルマの動きのリズム感ということでいうと、少し元気よく走るとピッタリくる。特にコーナー。体重を預けにいく際に旋回外側のアシはスッと柔らかく縮んで、でもそこからはやや張りが強めに踏ん張ってロールによく耐える。ガツガツとはこない。ただの「カタめ」のアシではないな、という印象。さすがフォードというか、いい仕事をしている。ちなみにダンパーは、ノゾいてみたところFoMoCoモノ。つまりフォード系。
あとタイヤ。Made in Indiaのグッドイヤー、印象よし。少しザラ感が強めかもしれないけれど、悪いクセがない。真っ直ぐも曲がりも乗り心地も。ミシュランやコンチネンタルのイイやつには負けるか、ぐらいのレベル。フィエスタのハンコック(こちらはハッキリ優しいタイプ)もそうだったことに、ちょっとしたサプライズ。少なくとも、日本製のOE装着タイヤにこれだけ素直なものはない……と思う。
それとオーディオ関係。フォーカスのにはちょっとだけ負けるかもしれないけれど、やはり音がよい。加点要素。フォーカスの場合、純正ナビ(販売店装着オプション)をつけるとせっかくの純正オーディオとサヨナラになってしまうけれど、こちらはその心配なし。なにしろPNDをアドオンするだけなので(ディーラーオプションで総額10万円ちょっとだそうな)。
いやーECOSPORT、イイじゃないですか!!
(文・森 慶太 写真・花村英典)
フォード・エコスポーツ・タイタニアム
価格 | 246.0万円 |
0-100km/h | 14.1秒 |
最高速度 | 172km/h |
公称燃費(EU混合) | 15.9km/ℓ |
CO₂排出量 | 149g/km |
車両重量 | 1270kg |
エンジン形式 | 直4DOHC, 1497cc |
エンジン配置 | フロント横置き |
駆動方式 | 前輪駆動 |
最高出力 | 111ps/6300rpm |
最大最大トルク | 14.3kg-m/4400rpm |
馬力荷重比 | 87.4ps/t |
比出力 | 74.1ps/ℓ |
圧縮比 | 11.0:1 |
変速機 | 6段DCT |
全長 | 4195mm |
全幅 | 1765mm |
全高 | 1655mm |
ホイールベース | 2520mm |
燃料タンク容量 | 52ℓ |
荷室容量 | 333-1238ℓ |
サスペンション | (前)マクファーソン・ストラット |
(後)トレーリングアーム | |
ブレーキ | (前)φ278mmVディスク |
(後)φ227mmドラム | |
タイヤ | 205/60R16 |