中国ニオ 新型SUV「EL6」欧州発表 最新プラットフォームに豪華装備満載

公開 : 2023.06.19 06:45

中国のEVメーカーであるニオ(NIO)は、新しいプラットフォームとパワートレインを導入し、快適性とパフォーマンスを重視した高級SUV「EL6」を発表しました。来年には右ハンドルの英国仕様車も発売予定です。

ニオのベストセラーSUV、2代目へ

中国のEVメーカーであるニオ(NIO)は、新型「EL6」を発表した。ES6の後継となる電動SUVで、欧州でも販売される予定だ。

先代のES6は2019年に発売され、中国におけるニオのベストセラーとなった。それからわずか4年で2代目にフルモデルチェンジし、新しいプラットフォームへの切り替えを含め、全面的に刷新された。

ニオEL6
ニオEL6    ニオ

ES6は大型SUVのES8とコアアーキテクチャを共有していたが、新型EL6はET5と同じスチール製プラットフォームを使用している。その結果、ホイールベースはわずかに伸び、全高は50mmほど低くなっている。EL6のボディサイズは全長4854mm、全幅1995mm、全高1703mm、ホイールベース2915mm。

ニオが注力したのは、デザイン言語の見直しや、インテリアの品質と質感のアップグレードである。

ニオのデザイン担当副社長であるクリス・トマソン氏は、「SUVとセダンのハイブリッド言語」を採用したスタイリングを特徴とする「より進化した製品」と表現した。

エクステリアとしては、ヘッドライトやクーペスタイルのルーフラインなどが大きく変更された。

インテリアは、室内スペースの拡大と快適性の向上を目指している。標準装備の20ウェイ調整式シートは9層のサポート材を使用しており、オプションの22ウェイ調整式シートにはベンチレーションとマッサージ機能を備え、160度のリクライニングも可能だ。

また、EL6に搭載される開閉式サンルーフは約1平方メートルの面積を持ち、このクラスでは最大級であるという。

快適重視のインテリア 安全機能も

トランク容量は668Lで、アウディQ4 eトロンフォードマスタング・マッハEを上回る。40/20/40分割可倒式リアシートを倒した場合、1430Lにまで拡大される。

パワートレインは、新型ET5ツーリングと同様に、204psのフロントモーターと286psのリアモーターによる四輪駆動システムを標準装備としている。合計出力は490ps、最大トルクは71.3kg-mで、0-100km/h加速は4.5秒を実現しているという。

ニオEL6
ニオEL6    ニオ

安定した乗り心地を実現するために連続減衰力制御を採用し、中国では高度な運転支援システムを搭載して販売される予定だ。

9つの走行モードが用意されるほか、独自の自動調整ブレーキシステム「インテリジェント・スムーズ・ストップ(ISS)」をニオで初めて採用した。

その他、全10色のボディカラーと4種類のインテリアテーマを設定する。

70kWhのバッテリーを採用し、最大航続距離は480km強とされる。ニオの最大の特徴であるバッテリー交換システムに対応しており、専用施設で5分以内にフル充電されたバッテリーに交換することができる。

ニオは欧州展開を進めており、現在、デンマーク、ドイツ、オランダ、スウェーデンに進出し、ET5、ET7、EL7(ES7の欧州仕様車)を販売している。2024年には右ハンドル車を導入し、英国での販売も開始する予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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