ボルボS60

何年経っても上品だ。ボルボS60は、特に「Rデザイン」仕様の場合、現代のドイツのライバル車よりも熟成が進んでいると言えるかもしれない。2014年のフェイスリフトでは、新しいマルチメディア・システム、新しいシート、新しいインストゥルメントパネルが採用され、新しい安全機能も搭載された。まぁ、ボルボらしいクルマである。

巧みな技術で排出ガスを抑え、性能を高めているからこそ、D4 DRIVeエンジンは選りすぐりのものだ。静かなアイドリングと、日常使用で20km/lの燃費を達成することもできる優れものであり、クルマ自体も3シリーズに代われる快適かつ安全なものである。

ボルボS60
ボルボS60

メルセデス・ベンツCクラス

このリストの中で、サロン・プリヴェで最も歓迎されそうなのは、メルセデス・ベンツCクラスだ。ゲストはウーバーのタクシーが来たと思うかもしれないが、クルマが溢れかえる欧州でも上品な選択であることに変わりはない。

中古車探しでのコツは後期型に時間と予算をかけること。W204世代のCクラスは、2007年から2017年まで販売されていた。ベストは期待通り、ディーゼルだ。C 220 CDIの2.2L 4気筒ディーゼルターボは、決まり文句のように、必要な要素をすべて揃えている。

メルセデス・ベンツCクラス
メルセデス・ベンツCクラス

ジャガーXタイプ

ジャガーXタイプの最期を悼む人はほとんどいなかったが、ジャガーのエントリーモデルであるXタイプは、本当に忘れ去られてもよいのだろうか? 必ずしもそうではないので、共同開発されたフォード・モンデオと一緒にしてはいけない。それに、Xタイプを「お上品なモンデオ」に過ぎないと断じるのは、不正確で不公平な話だ。

ディーゼルエンジンの導入は明らかに遅すぎたが、中古車市場にはたくさん出回っている。燃料代に余裕があれば、四輪駆動の2.5Lまたは3.0L V6が冬季も走れる安上がりなライフハックとなり得るが、優れたエステート(ステーションワゴン)を勧めるのは本稿の趣旨に反するだろう。

ジャガーXタイプ
ジャガーXタイプ

フォード・フォーカス

フォード・モンデオを勧めるのは、あまりにも簡単だ。優れたクルマであることは多くの読者がご存知だろうし、欧州の中古車市場にはたくさんの車両がある。しかし、英国編集部は慣習にとらわれず、見過ごされてきた4ドアのフォーカスを推したい。

フォーカスのセダンは、なんというか、より成熟したドライバーが乗る傾向があるので、丁寧に扱われてきた個体、そして点検履歴に裏打ちされた個体を期待できる。ハッチバックと同じようによく走り、それ以上に優れていると言う人もいるほどだ。

フォード・フォーカス
フォード・フォーカス

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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