頂点級SUVを体験! メルセデス・ベンツEQS SUV 3t級・3列シートの高級EVは「あざとさ抜き」の走りが魅力

公開 : 2023.06.23 12:50

このクルマがアドバンテージになる人に

BEVでショーファードリブン用途まで対応したSUV。上級クラスでもかなり特別な存在だ。

満蓄電時のWLTCモードにおける航続距離は593km。

EQS 450 4マティックSUV(ダイヤモンドホワイト)
EQS 450 4マティックSUV(ダイヤモンドホワイト)    宮澤佳久

実効八掛けとすれば470kmくらいが目処。メルセデス社調べによるCHAdeMO規格の急速充電所要時間は90kWタイプで10%残から80%まで約53分。

同50%までなら約30分とのこと。

内燃機車並みの航続距離と利便性を求めると厳しく、遠出では事前に急速充電スタンドの情報チェックは必須だが、BEVとしては実用的なほうである。

ただ、ショーファードリブン用途ならばそれほど長い航続距離は必要ない可能性が高い。VIPを乗せるなら、社会的責任として「環境負担の少なさ」は大きなアドバンテージにもなる。

AMGラインパッケージとショーファーパッケージを装備すると、その時点で価格は1670万円を超える。BEVそしてメルセデス車のトップエンドとしては納得できる価格だが、オーナードライバーの個人ユーザーなら相当BEVにのめっていないと投資価値を見出すのは難しい。

逆にショーファードリブン用途には勧めたい一車。クルマの出来のよさもあるが、環境意識のアピール込みなら投資効果はかなり高く見積もれるだろう。

EQS 450 4マティックSUV スペック

価格:1542万円
全長:5130mm
全幅:2035mm
全高:1725mm
0-100km/h加速:-
CO2排出量:0g/km
車両重量:2880kg
航続可能距離(WLTC):593km
パワートレイン:同期モーター
ギアボックス:1速固定式
最高出力(前):88kW(120ps)/3206-13874rpm
最大トルク(前):26.5kg-m/0-3206rpm
最高出力(後):178kW(242ps)/3183-13772rpm
最大トルク(後):55.1kg-m/0-3183rpm
駆動方式:四輪駆動
バッテリー種類:リチウムイオン電池
バッテリー容量:107.8kWh
乗車定員:7名
最低地上高:175mm

EQS 450 4マティックSUVの3列目(内装色:マキアートベージュ/スペースグレー ナッパレザー)
EQS 450 4マティックSUVの3列目(内装色:マキアートベージュ/スペースグレー ナッパレザー)    宮澤佳久

記事に関わった人々

  • 執筆

    川島茂夫

    Shigeo Kawashima

    1956年生まれ。子どものころから航空機を筆頭とした乗り物や機械好き。プラモデルからエンジン模型飛行機へと進み、その延長でスロットレーシングを軸にした交友関係から自動車専門誌業界へ。寄稿していた編集部の勧めもあって大学卒業と同時に自動車評論家として自立。「機械の中に刻み込まれたメッセージの解読こそ自動車評論の醍醐味だ!」と思っている。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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