可動式ヘッドライトを採用した名車 50選 前編 もう見られない最高に格好いいギミック
公開 : 2023.07.08 18:05
可動式ヘッドライトの始まりは1935年の「コード810」というクルマでした。その後、1960年代から2000年代前半にかけてさまざまな車種に採用され、一世を風靡しました。その中から最高の50台を紹介します。
もくじ
ーヘッドライトが隠れる名車たち
ーコード810(1935年)
ービュイックYジョブ(1938年)
ーロータス・エラン(1962年)
ーマセラティ・ギブリ(1966年)
ーシボレー・カマロ(1966年)
ーオールズモビル・トロネード(1966年)
ーマトラM530(1967年)
ートヨタ2000GT(1967年)
ーマーキュリー・クーガー(1967年)
ーシボレー・コルベットC3(1968年式)
ーフェラーリ365 GTB/4(1968年)
ーオペルGT(1968年)
ーリンカーン・コンチネンタルMkIII(1969年)
ーサーブ・ソネットIII(1970年)
ーアルファ・ロメオ・モントリオール(1970年)
ーデ・トマソ・パンテーラ(1971年)
ーマセラティ・メラク(1972年)
ーランチア・ストラトス(1972年)
ービターCD(1973年)
ーフィアットX1/9(1973年)
ヘッドライトが隠れる名車たち
1935年のニューヨーク・オートショーで、コード社がポップアップ式ヘッドライトを装備した「810」を発表し、センセーションを巻き起こした。しかし、このようなものは誰も作ったことがなく、広く採用されるようになるまでには、さらに30年の歳月が必要だった。
1960年代後半から1970年代にかけて、フェラーリ、ポルシェ、ロータス、トライアンフなどさまざまな企業がこぞって採用し、ポップアップ式ヘッドライトは一躍主流に上り詰めた。
2004年、ロータス・エスプリV8とシボレー・コルベットC5が、ポップアップ式ヘッドライトを搭載した最後の量産車となった。米国でも欧州でも、歩行者の安全に関する規制によってポップアップ式は廃止された。空力特性が良くなかったのも廃止の理由の1つである。
今回は、ヘッドライトが隠された素晴らしいデザインのクルマを50台紹介する。
なお、本稿では、リトラクタブルや反転式など、可動式(格納式)のヘッドライトをまとめて「ポップアップ式」として紹介している。厳密には分類が異なるが、AUTOCAR UK(英語版)の表現を尊重し、このような表記とした。あらかじめご了承いただきたい。
コード810(1935年)
1929年にコードが発表したL-29は、米国で初めて生産された前輪駆動車である。その6年後に登場したのが、ポップアップ式のヘッドライトを備えた810だ。スチンソンの飛行機の着陸灯を利用した手回し式の機構で、810は1940年まで生産された。
ビュイックYジョブ(1938年)
Yジョブは、一般に世界初のコンセプトカーと言われているが、ボルボがスポンサーとなったヴィーナス・ビロの方が5年先行していた。ボルボにはないポップアップ式ヘッドライトを備えていたが、これはハーレー・アール氏がデザインしたYジョブの未来志向の特徴の1つに過ぎなかった。
ロータス・エラン(1962年)
四半世紀以上前のコード810に続いて、ポップアップ式ヘッドライトを採用した大衆車であるエランは、軽快なエンジン、最小限の重量、独立サスペンション、ディスクブレーキによる驚くべきダイナミクスを備えた画期的なクルマだった。
マセラティ・ギブリ(1966年)
ランボルギーニ・ミウラと同じ年に発表されたギブリは、ポップアップライトを備えたマセラティ初のモデルであり、その後、ボーラ、メラク、カムシン、インディと続いた若き日のジョルジェット・ジウジアーロ氏がデザインしたモデルで、クーペとスパイダーがあり、4.7Lまたは4.9L V8を搭載している。
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