可動式ヘッドライトを採用した名車 50選 前編 もう見られない最高に格好いいギミック

公開 : 2023.07.08 18:05

フェラーリ365 GTB/4(1968年)

フェラーリは他社にやや遅れてポップアップ式ヘッドライトを採用し始めたが、史上最高のデザインと言えるデイトナを作り上げた。このヘッドライトは、1996年に550Mが登場するまで、ディーノ206と246を除くすべての車種に採用された。

フェラーリ365 GTB/4(1968年)
フェラーリ365 GTB/4(1968年)

オペルGT(1968年)

レバーで手動操作するオペルGTのヘッドライトは、飛び出すのではなく、所定の位置まで回転するものだ。左ハンドルのみで生産され、欧州で販売されたGTには1.1Lまたは1.9Lエンジンが搭載された。北米市場向けにビュイックのバッジを付けたものも含め、10万台以上が販売された。

オペルGT(1968年)
オペルGT(1968年)

リンカーン・コンチネンタルMkIII(1969年)

リンカーンは1917年に設立され、1922年にフォードに買収されて同社の高級車部門となった。1939年に発売されたコンチネンタルは、1961年まで存続したが、1968年に全く新しい超モダンなモデルとして再登場。リンカーン・コンチネンタルMkIIIは、7.5L V8エンジンを搭載し、3速ATで後輪を駆動する、フォードで最も贅沢なモデルである。

リンカーン・コンチネンタルMkIII(1969年)
リンカーン・コンチネンタルMkIII(1969年)

サーブ・ソネットIII(1970年)

サーブ・ソネットには3世代のモデルがあるが、初代はわずか6台しか生産されなかった。1966年に発表された新デザインは成功を収めたが、本格的に普及したのは3代目からで、8000台以上が販売された。3代目はポップアップ式ヘッドライトを採用した唯一の市販サーブである。

サーブ・ソネットIII(1970年)
サーブ・ソネットIII(1970年)

アルファ・ロメオモントリオール(1970年)

1.6L 4気筒エンジンを搭載し、モントリオール万博(Expo 1967)で発表されたコンセプトモデルの市販モデル。アルファ・ロメオのレースカー、ティーポ33の2.0Lユニットに由来するドライサンプの2.6L V8を搭載した、興味深いクーペである。モントリオールではリトラクタブル・グリルが採用され、スイッチを入れるとヘッドライトが完全に露出する。非使用時にはライト上部だけを覆うため、下部は常に見ることができた。

アルファ・ロメオ・モントリオール(1970年)
アルファ・ロメオ・モントリオール(1970年)

デ・トマソ・パンテーラ(1971年)

トム・ティヤルダ氏がギア在籍時代にデザインしたデ・トマソ・パンテーラは、理論的には完璧なスーパーカーであった。その流麗なボディワークの下には、メンテナンスが容易でありながら強大なトルクを発揮する非ストレス・プッシュロッドV8が搭載されている。1971年から1992年の間に7000台以上のパンテーラが生産され、デ・トマソの最も成功したモデルとなっている。

デ・トマソ・パンテーラ(1971年)
デ・トマソ・パンテーラ(1971年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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