可動式ヘッドライトを採用した名車 50選 前編 もう見られない最高に格好いいギミック

公開 : 2023.07.08 18:05

マセラティ・メラク(1972年)

1971年、マセラティはV8エンジンを搭載したボーラを発表し、その1年後にV6モデルのメラクを発表した。ボーラは2シーターだが、メラクは2+2と呼ばれ、多くの部品が共通化されている。両車ともポップアップ式ヘッドライトを装備しており、これは1970年代を通じて、本格的な高性能車のデザインに欠かせないものとされていた。

マセラティ・メラク(1972年)
マセラティ・メラク(1972年)

ランチア・ストラトス(1972年)

1971年のトリノ・モーターショーでプロトタイプとして公開されたストラトスは、ベルトーネ氏がデザインを担当した最初のランチア車である。フェラーリ・ディーノ譲りの2.4L V6を搭載し、スチール製のスペースフレームにプラスチックボディを被せている。1974年、1975年、1976年の世界ラリー選手権で優勝を果たし、ラリーでは無敵の存在であることを証明した。

ランチア・ストラトス(1972年)
ランチア・ストラトス(1972年)

ビターCD(1973年)

ここで1つ、珍品を紹介する。1969年にプロトタイプとして発表されたビターCD(Bitter CD)は、4年後のフランクフルト・モーターショーで市販モデルが公開され、大好評を博した。しかし、シボレー製327ci(5.4L)V8を搭載していたため、オイルショックに見舞われ、成功する見込みは消えてしまう。結果的に、ビター・オートモーティブは1973年から1979年の間に395台のCDを販売するにとどまった。

ビターCD(1973年)
ビターCD(1973年)

フィアットX1/9(1973年)

英国でMGBやトライアンフ・スピットファイアのようなフロントエンジン車が生産されていた頃、手頃な価格のスポーツカーというテーマに新たな挑戦者が現れた。フィアットX1/9だ。エンジンが真ん中にあるだけでなく、洗練されたデザインのボディにはポップアップ式のヘッドライトを備えていた。17年間で15万台以上のX1/9が生産され、後のモデルは米国でもベルトーネのバッジを付けて販売された。

フィアットX1/9(1973年)
フィアットX1/9(1973年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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