ホンダプレリュード(1983年)

プレリュードには5つの世代があるが、ポップアップ式ヘッドライトを装備したのはそのうちの2つだけである。保守的なデザインの初代に続き、2代目ではポップアップ式のライトが採用され、よりスマートな外観になった。だが、ここに紹介するほとんどのクルマと同様に、ライト使用時には空力特性を悪化させることになった。

ホンダ・プレリュード(1983年)
ホンダ・プレリュード(1983年)

ポンティアック・フィエロ(1983年)

トヨタMR2に先駆けて登場したフィエロは、同じ顧客層をターゲットとしていた。フィエロは手頃な2シーター・スポーツカーとして設計され、米国で生まれた最初のミドエンジン量産車であった。信頼性の低さ、性能の低さ、安全性の低さといった評判にもかかわらず、5年間で37万台以上生産されている。

ポンティアック・フィエロ(1983年)
ポンティアック・フィエロ(1983年)

トヨタMR2(1984年)

ヘッドライトを隠したMR2が2世代続けて登場し、その後、3世代目(MRS)では隠すことをやめた。MR2は日本初のミドエンジンの量産車がであり、トヨタもそのことを大々的に宣伝していた。その後、ホンダのNSXS660、ビートなどが登場するが、今でも日本のスポーツカーでミドエンジンを採用したモデルは非常に少ない。

トヨタMR2(1984年)
トヨタMR2(1984年)

スバルXT(1985年)

スバルXT(日本ではアルシオーネとして販売)は奇妙なプロポーションを持ち、期待されていたほどスポーティではなかったが、わが道を歩みたい人には最適だった。ターボチャージャー付きフラット4エンジンまたは自然吸気フラット6エンジンを搭載し、1985年から1991年の間に10万台近くが生産された。

スバルXT(1985年)
スバルXT(1985年)

ボルボ480ES(1986年)

ボルボ初の前輪駆動車であり、最初の(そして最後の)ポップアップ式ヘッドライト搭載車でもある。オランダで生産されたボルボ480には、ルノーの1.7Lまたは2.0Lエンジンが搭載され、前者はターボ仕様であるなど、影の薄い440と460のメカニズムが共有されている。1990年にプロトタイプのコンバーチブル(マーカーライト付き)が発表され、米国市場を強く意識したものであったが、残念ながらこのプロジェクトは水泡に帰した。

ボルボ480ES(1986年)
ボルボ480ES(1986年)

ヴェンチュリ・アトランティック(1986年)

フランスのヴェンチュリ(Venturi)社は、1984年にMVS(Manufactures des Voitures de Sport)として創業し、「ヴェンチュリー(Ventury)」というプロトタイプを発表したことから歴史が始まる。1986年末には、最高出力260psの2.8L V6ターボエンジンを搭載したヴェンチュリ260として市販モデルがデビュー。1994年に登場したマイナーチェンジ版と同様、ポップアップ式のヘッドライトを備えている。ヴェンチュリ・アトランティック300と呼ばれるようになり、丸みを帯びたボディワークと3.0L V6が採用されている。

ヴェンチュリ・アトランティック(1986年)
ヴェンチュリ・アトランティック(1986年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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