トヨタ新型「C-HR」 7年目のフルモデルチェンジ 個性派SUVが築いた独自のポジションとは
公開 : 2023.06.26 16:07 更新 : 2023.06.26 22:30
トヨタが新型C-HRを、欧州で発表! 人気コンパクトSUVの2代目は、どんなモデルに? 初代の歩みとともに確認しましょう。
2代目が登場 やっぱり斬新!
トヨタが、2代目となる「C-HR」を初公開した。日本でも人気を得たコンパクトSUVが、初めてのフルモデルチェンジを受けた形だ。
今回の発表はトヨタ欧州法人が行ったもので、「新型は、欧州のお客様を念頭において欧州で企画され、バッテリーユニットの組み立てを含めて、欧州のみで生産されます」としているから、日本ではなくヨーロッパで公開されることになった。
外観は、初代の斬新さとクーペSUVのフォルムを引き継ぎながらも、エアロダイナミクスを追求し、これまでより洗練された印象を受ける。
新型では、100以上の部品に再生プラスチックが採用され、従来型に比べてその使用率が2倍に。また、シート表皮には再生ペットボトルから生成された新しいファブリック素材を用いたというから、サステナビリティの面でも1歩進んだモデルと言えるだろう。
そして、新型には下記の3種類のパワートレインが用意され、すべてが電動モデルとなる。
・1.8Lハイブリッド
・2Lハイブリッド
・2Lプラグインハイブリッド(PHEV)
このうち、2Lハイブリッド車には、インテリジェント全輪駆動もオプション設定されている。
なお、プラグインハイブリッドは、「競争力のあるEV航続可能距離を実現し、“ワンペダル走行”を体験できる3段階の回生ブースト機能により、市街地での渋滞も快適に過ごすことができます」と紹介されている。
新型の開発は、最高のダイナミクス性能とバランスを実現するために、トヨタの欧州テストセンター内のサーキットや、欧州各地のあらゆる路面・天候下で走行するなど、トヨタのマスタードライバーチームによる徹底的な検証が行われたという。
環境性能と斬新な見た目、そしてサーキット走行もこなせる独特なSUV。そんなC-HRについて、ここでは日本でも人気を得た初代の歩みを振り返ろう。
2016年 初代は世界戦略車
初代C-HRのルーツは、2014年のパリ・モーターショーで世界初公開された「C-HRコンセプト」だ。
新世代コンパクト・クロスオーバーのデザインスタディとして登場し、コンパクトなキャビンと多面体のようなボディ下部の組み合わせによる斬新なスタイリングは大いに注目を集めた。
市販モデルの初代C-HRは、2016年のジュネーブ・ショーでワールドプレミアされた。そのスタイルは、2年前に発表された「C-HRコンセプト」をほぼ踏襲したもの。
ちなみに、C-HRという車名は「コンパクト・ハッチ・ライダー」「クーペ・ハイ・ライダー」「クロス・ハッチ・ランナバウト」などの頭文字をかけ合わせた造語と言われている。
C-HRはトヨタの次世代世界戦略車として、世界100以上の国・地域で販売されることになる。そのため、発売前には世界中の公道やサーキットなどで運動性能のテストが行われ、2016年5月に開催されたニュルブルクリンク24時間レースにはプロトタイプのC-HRで参戦しているほどだった。