キア・ピカント(モーニング) 改良新型、大胆フェイスで登場 装備も充実化

公開 : 2023.07.04 18:05

キアのAセグメント・ハッチバックであるピカント(韓国名:モーニング)の改良新型が発表されました。内外装デザインを大きく刷新し、標準装備の充実化、コネクティビティの強化などを図っています。

内外装一新 コネクティビティも強化

キアが販売する小型車ピカント(モーニング)の改良新型が発表された。内外装のデザインが抜本的に刷新されている。

キア・ピカントは、欧州Aセグメントに相当するハッチバックで、3代目となる現行世代は2017年に発売された。今回の改良では、特に若いドライバーと短離の都市通勤に焦点を当てて再設計され、運転のしやすさ、充実した標準装備と無線アップデート機能、そして「このクラスで最も安全なクルマの1つ」を目指している。

改良新型キア・ピカント
改良新型キア・ピカント    キア

エクステリアデザインは、キアの新しいデザイン理念「Opposites United」をベースに大きく変更された。キアの特徴であるタイガーノーズ・フロントグリルが採用され、LEDヘッドライト(オプション)とリアライトバーがワイドなスタンスを与える。

欧州向けのグレードは2種類用意される。標準車には14インチまたは15インチのアロイホイールが標準装備され、オプションで新デザインの16インチが追加された。上位のGTラインは、全体的にスポーティなスタイリングとなり、大胆な形状のバンパーや装備の充実が特徴だ。

また、ボディカラーとして4種類の新色が追加された。

価格はまだ公表されていないが、装備の追加などによって上昇すると思われる。現行型のピカントは1万3665ポンド(約250万円)からだが、改良新型では1万5000ポンド(約275万円)を超える可能性が高い。もしそうなれば、1万5000ポンド以下から販売されているのはダチア・サンデロ、フィアット・パンダシトロエンC3の3車種だけとなる。

パワートレインとしては、1.0L 3気筒または1.2L 4気筒ガソリンエンジンが用意されている。どちらも自然吸気で、排気ガスの再循環を改善し、排出量削減を図っている。

トランスミッションは、5速ATまたは5速AMT(クラッチとギアの自動作動を備えた従来のマニュアル・トランスミッション)から選択可能だ。

室内ではインフォテインメント・システムが見直され、オプションで8.0インチの「フローティング型」タッチスクリーン、または4.2インチのLCDディスプレイが標準装備となる。

また、2台のデバイスを同時にペアリングできるBluetooth対応や、交通情報のライブ更新、天気予報、駐車スポットの詳細情報などを提供するコネクテッドサービス「キア・コネクト」が導入された。

キア・コネクトでは、乗車前にアプリを使ってルート案内を車載ナビに事前に読み込ませたり、インフォテインメント・システムおよびナビシステムの無線アップデートを受け取ったりすることができる。

新しいインテリアデザインは「自然にインスパイアされた」もので、アドベンチャラス・グリーンとリッチ・ブラウンという2つのカラーパックから選択できる。

いずれのパックも、持続可能な社会を目指すキアの取り組みの一環として、フェイクレザーの内装材が使用されている。大型SUVのEV9を皮切りに、キアは全車種で段階的にレザーを廃止していく方針だ。

荷室容量は255Lと変わらず、同クラスのフォルクスワーゲンUp!よりも大きい。シートを畳むと1010Lに拡大できる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事