誰も知らないマイナー車 40選 後編 名車の影に隠れた不運でマニアックなクルマたち
公開 : 2023.07.16 18:25
ヴォグゾール10-4
ヴォグゾール10-4は、1937年のデビュー時に「この10年間、英国で見られたデザインの中で最も輝かしい作品の1つ」と評されたが、今では相応の評価を受けていない。油圧式ブレーキ、シンクロメッシュ、トーションバー式独立フロントサスペンション、そして何よりも、新くはなかったが非常に珍しいユニボディ構造によって、それまでフォード、モーリス、スタンダードが独占していた10psクラスに革命をもたらした。ハードなドライビングでも17km/lを超える燃費も魅力の1つだ。
その栄光の日々は1940年まで続いたが、ヴォグゾールはトラックと戦車の生産を優先するため、すべての自動車生産を中止した。1946年に復活したときは、(戦後の低品質ガソリンを考慮して)パワーが低下し、価格もかなり高くなっていた。残念なことだったが、当初の10-4が小さな傑作であったことに変わりはない。
ヴァイキング
GMの4つのコンパニオン・メーカーの中で、ヴァイキングは唯一、高い市場ポジションを占めていた。4.3L V8エンジンを搭載し、セダンとコンバーチブルのボディスタイルが用意された。
1923年から1940年代後半までV8エンジンを使用していなかったパートナー、オールズモビルが同時期に生産したどのモデルよりも豪華で、それに応じて価格も高かった。ヴァイキングの歴史は1929年に始まり、1931年に幕を閉じた。
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フォルクスワーゲン・ヴィロラン
ヴィロラン(Viloran)という名前には馴染みがないかもしれないが、中国に住んでいれば今すぐ買うことができる。ヴィロランは、フォルクスワーゲン・グループで広く使われているMQBプラットフォームをベースにした、ステーションワゴンのような高級ミニバンだ。
エンジンはおなじみのガソリンターボの2.0L TSIで、3列シートの7人乗り。このクルマを知らない人が多いのは、フォルクスワーゲンとSAICの合弁会社、上汽フォルクスワーゲンが製造し、中国でのみ販売しているからだろう。フォードSマックス以来、最も格好良いミニバンの1つだと思う。
ボルボPV36
20世紀のボルボは、少数の例外を除いて、空気を繊細にすり抜けるのではなく、押し出すようなクルマ作りで知られていた。その点で、1935年のPV36は例外的な存在だ。3.7L直6エンジンを搭載し、少し前のクライスラー・エアフローに似た流線型のボディワークを持つ。
エアフローと同様、PV36の外観は多くの顧客を遠ざけ、コンバーチブル1台を含む約500台のみが生産された。ボルボによると、最後に生産された1台は1938年6月に工場を離れ、最後に販売された1台はその3か月後、当時駐イラン・スウェーデン大使を務めていたフーゴ・フォン・ハイデンスタム氏(1884-1966)に引き渡されたという。