日本初公開フェラーリ・デイトナSP3のディテールを現場からレポート

公開 : 2023.07.06 08:42

P3/4をインスパイアしたスタイリング

シャシーはラ フェラーリの延長線上にある独自のカーボン・コンポジット製で、ルーフは脱着式のアペルタ仕様とされた。スタイリングは330P3/4の特徴を盛り込んだもので、低いノーズからエンジンカウルに至るラインは、どこか懐かしさを感じさせるレーシング・マシンそのもの。

リアエンドのデザインは、ピニンファリーナのスタディモデルだったP5の水平のラインを基調としたモチーフが取り入れられた。テールライトはラインの中に組み込まれている。ノーズ周りやドア上に設けられたラジエターのインテーク、アウトレットを組み込んだリアウインドウなど、330P3/4のモチーフが随所に織り込まれていて興味深い。

フェラーリ・デイトナSP3
フェラーリ・デイトナSP3    上野和秀

もう1台のデイトナSP3が登場

当日、イーコナ・ラウンジに展示されたデイトナSP3のほかに、もう1台がフェラーリ・レーシング・デイズに姿を現した。著名なフェラーリ・コレクターとして知られる松田芳穂氏が所有する個体だ。登録が済んだことから富士スピードウェイで納車式が行われ、その後コース上で行われた記念撮影の場に並べられた。

こちらのデイトナSP3は、ソリッドカラーのレッドにイエローのストライプを配したカラーリングが特徴で、ラウンジ展示車よりアグレッシブなイメージだ。イベントのオフィシャル・フォト撮影後はパレードランに参加し、流麗な姿とエグゾーストノートをギャラリーに披露した。

松田芳穂氏のデイトナSP3は、オフィシャル・フォト撮影後はパレードランに参加した。
松田芳穂氏のデイトナSP3は、オフィシャル・フォト撮影後はパレードランに参加した。    上野和秀

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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