新型フィアット・トッポリーノ 開放的な2人乗りEV登場 最高速度45km/h

公開 : 2023.07.05 19:25

フィアットから2人乗りの超小型EV「トッポリーノ」が登場しました。初代500を反映したデザイン、ドアの代わりのロープ、布製ルーフなどを特徴とし、「若者にクルマを好きになってもらう」ことを目指しています。

初代500のような超小型EV

フィアットは、2人乗りの新型EV、トッポリーノを来年から英国で発売することを明らかにした。

初代フィアット500からインスピレーションを得たモデルで、「若い人たちにもう一度クルマを好きになってもらう」ことを目指して作られたという。そのため、Z世代と呼ばれるような若い購入者を主なターゲットにしている。

フィアット・トッポリーノ
フィアット・トッポリーノ    フィアット

フランスなど一部の市場では、通常の乗用車とは異なる分類となるため、正式な運転免許がなくても14歳から合法的に運転できる。

トッポリーノはシトロエン・アミをベースとし、フィアット独自のデザインや装備を採り入れている。例えば、ドルチェ・ヴィータ仕様では、ドアなし(代わりにロープが装着される)で、開閉式の布製ルーフを選ぶことができる。

スタイリングとしては、小さく丸い500風のヘッドライト、フェイククロームのバンパー、平面と曲線を多用したボディワークが挙げられ、シトロエン・アミよりも無骨な印象は少なくなっている。

全長2535mm、全高1530mm、全幅1400mmというボディサイズはアミとほぼ変わらない。

英国向けに設定されたボディカラーは1色(ヴェルデ・ヴィータ)、ホイールデザインは14インチ1種類、インテリアは1種類のみ。アミと同様、英国でも左ハンドルのみの販売となる。

こうした仕様はコストを低く抑えるためのものであり、英国向けの価格はアミの8095ポンド(約160万円)に近い、あるいはそれをやや上回る程度と予想される。商用モデルも計画中である。

トッポリーノは、ステランティスのモロッコ工場で製造される予定だ。スケートボード型プラットフォームを使用し、永久磁石同期モーター1基で前輪のみを駆動する。

5.5kWhの小さなバッテリーを搭載し、車重562kg、最高速度45km/h、1回の充電での航続距離は75kmとされる。

インテリアは外観以上にミニマリスティックで、2つのシート、小型デジタルディスプレイ、USBポート、収納ボックスだけが標準装備される。ナビゲーション用として、ステアリングホイール横にスマートフォンマウントが設置されている。

インテリアのカスタマイズ・オプションは豊富で、ステッカー、USB扇風機、Bluetoothスピーカー、ビーチタオルとしても使える2種類シートカバーなどがある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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