プジョー208 改良新型、48Vマイルドハイブリッド搭載 欧州最多販売車がリフレッシュ

公開 : 2023.07.06 18:05

2022年に欧州のベストセラー車となったプジョー208が改良を受けました。エクステリアデザインを一新し、力強い印象を与えています。パワートレインとしては新たに48VのMHEVが導入されました。

48Vマイルドハイブリッド導入 燃費向上

プジョーは208の改良新型を欧州で発表した。新しいハイブリッド・パワートレインを搭載し、堂々とした外観とインテリアのアップグレードも実現した。

最高出力100psまたは136psのガソリンエンジンをベースとする48Vマイルドハイブリッドが導入され、いずれも6速ATが組み合わされる。

改良新型プジョーe-208
改良新型プジョーe-208    プジョー

電動化により低回転域でのトルクが増し、燃費も15%向上した。プジョーは、都市環境では走行時間の50%以上を電気だけで走行できるとしている。

非ハイブリッドとして最高出力75psまたは100psのガソリンエンジンはラインナップに残り、それぞれ5速MTと6速MTが用意されている。しかし、ディーゼルエンジンは廃止された。

EVのe-208には最高出力156psの新型電気モーターと51kWhの大型バッテリーが搭載され、1回の充電での航続距離は300kmに伸びた。20-80%の充電にかかる時間は、100kWで25分未満とされている。

エクステリアとしては、デイタイムランニングライトを従来の片側1本から3本に増やし、よりワイドなフロントグリルが採用された。テールライトも3本の赤い「ツメ」に変更された。

インテリアでは、これまで上級グレードにのみ装備されていた10.0インチのタッチスクリーンが標準装備となったが、高解像度パネルは「アリュール」と「GT」に限られる。小径のステアリングホイールを中心とするiコックピットのダッシュボードデザインは変わらない。

アダプティブ・クルーズコントロール、道路標識認識機能、車線維持支援機能など、EUの新安全基準GSR2への適合を確実にするためと思われる、運転支援システムの強化が行われている。360度パーキングカメラもオプションで用意されている。

2022年、プジョー208は15年ぶりにフォルクスワーゲン・ゴルフを退け、欧州で最も売れた乗用車となった。今年も5月末時点で8万6530台を販売するなど、勢いを維持している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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