650台以上のフェラーリが富士スピードウェイに集合 フェラーリ・レーシング・デイズ2023

公開 : 2023.07.07 11:00

コロナ禍後初のフル開催となるフェラーリ・レーシング・デイズ2023。フェラーリの走りを体現するイベントとして、F1からGTマシンまで様々なフェラーリのエグゾースト・サウンドが富士スピードウェイに響き渡りました。

フルプログラムで開催

世界各国で開催されているフェラーリの走りを突き詰めたイベントであるフェラーリ・レーシング・デイズ(FRD)が、7月1-2日に富士スピードウェイで盛大に開かれた。全国から650台以上のフェラーリと1300人以上のオーナーが初夏の富士スピードウェイに集まり、見て、感じて、走りを楽しんでフェラーリの世界を堪能した。

新型コロナ感染症が拡大してからのFRDは、海外からの参加を制限した簡略版で開かれてきたが、ようやく本来のフルプログラムで開くことができることになった。今回はフェラーリ・チャレンジを中心に、F1クリエンティ、XXプログラム、GTコンペティツィオーネと、オーナー向けの走行プログラムが用意された。その模様を紹介しよう。

恒例の記念撮影のためメインストレートには200台以上のフェラーリが並べられた。
恒例の記念撮影のためメインストレートには200台以上のフェラーリが並べられた。    フェラーリ・ジャパン

フェラーリ・チャレンジ

昨年までアジア・パシフィック・シリーズとして開かれてきたが、今年から日本単独のシリーズ戦として開催されることになった。フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・ジャパンとして富士、鈴鹿、菅生を舞台に5ラウンド・10レースで競われる。FRDでは第3戦として2レースが行われた。マシンは488チャレンジ・エヴォのワンメイクで、今回は26台が参加し、その中には香港から2名のエントリーがあった。

フェラーリ・チャレンジはドライバーの腕に応じて上位からトロフェオ・ピレリ、トロフェオ・ピレリAM、コッパ・シェル、コッパ・シェルAMの4クラスに分けられている。1日(土)にレース-1が行われる予定だったが悪天候のため中止になり、2日(日)にレース-1とレース-2が行われるという忙しいプログラムとなった。決勝は暑いほどの快晴に恵まれ、トロフェオ・ピレリ・クラスは内田選手が2レースとも制した。トロフェオ・ピレリAMクラスは香港から参加したエリック・ロー選手が2レースを制覇している。

フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・ジャパン第3戦が開かれ、26台の488チャレンジ・エヴォが参加する盛況ぶりだった。
フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・ジャパン第3戦が開かれ、26台の488チャレンジ・エヴォが参加する盛況ぶりだった。    フェラーリ・ジャパン

F1クリエンティ

現在もF1グランプリを闘うフェラーリは、引退したF1マシンをアマチュア・ドライバーに販売し、走る場所を提供すると共にメンテナンスも行うF1クリエンティ・プログラムを展開している。販売に際しては貴重なマシンを後世に伝えるため誰でも買えるわけではなく、相応のドライビング・スキルが要求される。最後はフィオラーノ・サーキットで実地試験まで行われる拘りぶりだ。

今回はF1-89(1989年)、412T2(1995年)、F399(1999年)、F2005(2005年)が2台、F2008(2008年)、F10(2010年)が2台、F2012(2012年)と過去最大となる9台が集まった。走行が始まり12気筒から10/8気筒の歴代F1マシンの甲高いエグゾーストノートが響き渡ると、見学していたフェラーリ・オーナーたちは興奮気味に感激していた。

F1クリエンティでは歴代のフェラーリF1マシンが富士スピードウェイにカン高いエグゾーストサウンドを響き渡らせた。
F1クリエンティでは歴代のフェラーリF1マシンが富士スピードウェイにカン高いエグゾーストサウンドを響き渡らせた。    フェラーリ・ジャパン

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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