650台以上のフェラーリが富士スピードウェイに集合 フェラーリ・レーシング・デイズ2023

公開 : 2023.07.07 11:00

XXプログラム

高いドライビング・スキルを有するフェラリスティが、テストドライバーとしてニューモデルの開発にデータをフィードバックしながら、ドライビングを楽しむのがXXプログラムだ。2005年にエンツォ・フェラーリをベースにサーキット専用として仕立てたFXXが29台製作され、世界の腕利きフェラリスティに販売された。なお30台目はミハエル・シューマッハーに贈られている。

2009年には後継モデルとして599GTBフィオラーノをベースにした599XXが登場。2011年になると空力特性を向上させた599EVOに進化し、既存車両にパッケージ提供されている。その後XXプログラムはさらに進化し、2014年になるとラ フェラーリをベースにするFXX Kが姿を現す。車名のKは運動エネルギー回生システム(KERS)を意味する。2017年には空性能を向上させたFXX K EVOに進化する。

XXプログラムには最新のフェラーリFXX K EVOからフェラーリ599XX、フェラーリFXXが豪快な走りを披露した。
XXプログラムには最新のフェラーリFXX K EVOからフェラーリ599XX、フェラーリFXXが豪快な走りを披露した。    フェラーリ・ジャパン

FRDにはFXXと599XX、3台のFXX K EVOが参加し、6.3Lという大排気量エンジンが放つ、迫力ある野太いエグゾーストノートを響き渡らせながら走行した。

記念撮影・パレードラン

7月2日の昼には恒例となった記念撮影が行われた。コース上にFRDを象徴するマシンを前列に配し、その奥にデイトナSP3やモンツァSP1/SP2などのイーコナ・モデル、プレミアム・モデルを並べた。その後ろにはパレードに参加する200台のフェラーリが続いた。富士スピードウェイのメインストレートは、フェラーリだけが並ぶという壮観な光景が広がった。

記念撮影の終了後はデイトナSP3を先頭に、200台の色とりどりのフェラーリによるパレードランがスタート。レーシングコースは新旧のフェラーリで埋め尽くされた。

フェラーリ・デイトナSP3を先頭に200台のフェラーリがレーシングコースでパレードランを行った。
フェラーリ・デイトナSP3を先頭に200台のフェラーリがレーシングコースでパレードランを行った。    フェラーリ・ジャパン

見所いっぱいの特別展示

パドックに建てられた特設の大型テント内の右手には、ここでしか見られない特別なフェラーリが展示された。入り口を入るとモンツァSP1とSP2がお出迎え。奥へ進むとフェラーリ・クラシケ・プログラムを紹介するブースが広がる。クラシケが行う内容をパネルで紹介するとともに、250GTピニンファリーナ・クーペと、365GTB/4デイトナ、512BBiが展示された。

クラシケの隣にはフェラーリ・チャレンジの歴史を紹介するブースが設けられた。初のチャレンジカーとなった348チャレンジとF355チャレンジ、F430チャレンジと代表的なモデルが並べられた。このほかピットでは別項で紹介した296GT3の展示や、イーコナ・ラウンジではデイトナSP3が披露されるなど、フェラリスティにとっては大満足の2日間となった。

フェラーリ・クラシケのブースではプログラム内容を紹介するとともに、時代を象徴するモデルが展示された。
フェラーリ・クラシケのブースではプログラム内容を紹介するとともに、時代を象徴するモデルが展示された。    上野和秀

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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