やっぱりMTは最高 BMW M2 ホンダ・シビック・タイプR マツダ・ロードスター スポーツカーの大切なパートナー 前編
公開 : 2023.07.15 09:45
シフトダウンを必要に感じさせないトルク
軽快に直列6気筒エンジンは吹け上がり、とてもパワフル。広い回転域で豊かなトルクが生み出され、粘り強く扱いやすい。ボディサイズはコンパクトで、シャシーはバランスに長けた後輪駆動。ホイールベースも短い。
全長4580mmのスポーツクーペとして、車重は1700kgと軽くはない。特に2.0Lエンジンのマツダ・ロードスターの車重が1051kgしかないことを考えると、否定はできない。
2017年にリリースされた先代のF87型M2から、200kg以上も増えている。実際の身のこなしや乗り心地にも、その変化は現れている。
それでも、動力性能的にまったく不満はない。S58型の3.0L直列6気筒ツインターボエンジンは、2650rpmから5870rpmという広範囲に渡って、56.0kg-mもの最大トルクを生み出す。巨大な波へ押されるように。
アクセルペダルを傾けると、2基のターボチャージャーがブースト圧を上昇させるまで、極僅かなラグがある。しかし、その直後には怒涛の加速が待っている。シフトダウンを必要に感じさせないほどの勢いで。
先代のFK8型シビック・タイプRも、非常にパワフル。ギアを問わず最大トルクが傍らにあり、ロケットダッシュを繰り出す。今回は、最新のFL5型のタイプRを用意できなかったことが惜しいけれど。
反面、183psのロードスターでは異なる。意欲的に加速したい時は、速度域を問わずシフトダウンしたくなる。それもまた喜ばしい。
この続きは後編にて。