アマゾンの荷物がEVで届く 新型「EDV」欧州で運用開始 リビアンの次世代電動バン
公開 : 2023.07.12 06:05
アマゾンは、リビアンが開発したEVの配送車両「EDV」の運用を欧州で開始しました。米国向けの車両よりも小さく、過密な都市環境に合わせた設計になっているとのこと。
欧州の都市環境に合わせた設計
小売大手のアマゾンは、リビアンが開発した配送車両「エレクトリック・デリバリー・バン(EDV)」の欧州での運用を開始した。
過密な都市環境における配送業務に対応するため、1年前に米国で運用開始した車両よりも背が低く、車幅が狭い。AUTOCARは広報担当者に問い合わせ、具体的な仕様詳細を求めているところだ。
リビアンのEDVには、衝突警告システム、アダプティブ・クルーズ・コントロール、自動緊急ブレーキなど、事故を軽減するための運転支援システムが多数搭載されている。
利便性の面では、自動ドアロックに加え、配送先に到着した際に荷室まで開く電動バルクヘッドを備えている。
外部アプリに依存するのではなく、配送ルート、ナビゲーション、ドライバー・サポートに自動的にアクセスする新しいソフトウェア・パッケージを使用している。
欧州ではまず300台のEDVが配備され、ドイツのベルリン、デュッセルドルフ、ミュンヘンのアマゾンの拠点で運用される。
リビアンの戦略・市場開拓担当副社長、ダガン・ミシュラム氏は、「この地域における未来にとてもわくわくしています」と語った。
アマゾン・ドイツのカントリー・マネージャーであるロッコ・ブラウニガー氏は、「昨年、わたし達はドイツで4500万個以上の荷物を電動バンとeカーゴ・バイクで配送しました」と述べている。
アマゾンは、2019年9月に10万台のリビアンEDVを発注したと発表した。その前の2月にはリビアンに7億ドルの投資を実施している。
リビアンの電動配送車両は当初、2021年に運行を開始し、2022年には1万台規模に拡大する予定だったが、パンデミックによって延期を余儀なくされた。米国で最初に運行を開始したのは2022年7月で、欧州での展開はまだ始まったばかりだ。
アマゾンは、2040年までに炭素排出量ゼロを達成するという目標の一環として、今後数年間で欧州の輸送インフラに10億ユーロ(約1550億円)以上を投資する予定だ。