715馬力のV12をMTで!「アストン マーティン・ヴァラー」誕生 創立110周年の限定モデル
公開 : 2023.07.12 16:35 更新 : 2023.07.13 21:00
英アストン マーティンが突如発表した限定モデル。V12エンジンを、6速マニュアルで走らせます。その名は「ヴァラー」。
「わたし達のユニークな信念」
アストン マーティンが、創立110周年を記念し、V12エンジンをマニュアル・ミッションで操る限定車を発表した。
110台のみ生産されるこのモデルは、「アストン マーティン・ヴァラー(Valour)」と名乗る。
パワートレインは、5.2L V12ツインターボ(715ps/76.8kg-m)を、専用設計の6速マニュアル・トランスミッションと初めて組みわせた。
いずれの回転域でも、どのギアに入っていてもパワーを発揮できる専用のキャリブレーションが施されているという。
またエレクトロニック・トラクション&スタビリティコントロール・システムのサポートを受けながら、機械式LSDの働きが車両との一体感を高め、“アナログ的なドライビングの楽しさ”が味わえるのもヴァラーの魅力となっている。
同社のビークルパフォーマンスを担当するサイモン・ニュートン取締役は、その走りを「過去の象徴的なマッスルカーにインスピレーションを得て、わたし達はヴァラーに圧倒的なパワーとトルクを与えると同時に、最新のテクノロジーとエンジニアリングを採用することで、最高のパフォーマンスを引き出しながら楽しく走ることができるクルマを開発しました」
「ドライバー重視のキャラクターを実現する上で重要な役割を果たしたのが、V12エンジンとマニュアル・トランスミッションの組み合わせでした。これはわたし達のユニークな信念であり、結果として完成したクルマは極めて印象深いものとなりました。限界までプッシュできる究極のドライバーズカーとして、アナログかつクラシックであると同時にタイムレスでもある、本物のソウルを備えたスポーツカーがここに完成したのです」と表現している。
こだわりのエクゾーストパイプ
フル・カーボンファイバー製のボディワークは、アストン マーティンの現代的なデザイン言語と、1970年代の象徴的なV8ヴァンテージのデザインからヒントを得たもの。
その結果、どの角度から見ても大胆でユニークなデザインが完成した。
クラムシェル・ボンネットには、大きな「U字形」ベントと2つのNACAダクトが設けられており、その下に潜むV12ツインターボに十分な冷気を届ける。
フロントグリルは、中央がアルミニウム製ストレーキで、両サイドにはカーボン製の大型エアインテークを設置。
丸型のLEDヘッドライトは、アイブローを連想させるグリルの下に配置されている。
リア・ディフューザーの奥深くには、ヴァラーのハイライトの1つである3本出しの軽量ステンレス・スチール製テールパイプが顔を覗かせる。
その板厚はじつに1mm未満で、従来のシステムと比較して7kgも軽くなっているという。