フォード・モンデオ・エステート1.5Tエコブースト
公開 : 2014.10.11 23:40 更新 : 2017.05.29 18:54
静粛性を高めるサブフレーム・マウントと、堅牢性のおかげで、バンプ吸収にも優れ、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)の類も見事に抑えこまれている。
より静か、より思慮深い、そしてもしかすると、よりのっそりしている、というのがモンデオ・エステートの感想。
冷静さを感じるのは電制のステアリングによるところが大きい。先代の油圧式の反応やフィードバックのようにはいかないのは致し方あるまい。しかしまともな路面ならばマクファーソン・フロント・ストラットの助力のおかげで正確性には満足できるし、高速域でのスタビリティもまずまずだ。
1.5ℓエコブーストは極めてモダンなガソリン・ユニットだと言える。速く走らずともレスポンスにキレがあるし、高回転まで引っ張らずとも勤勉な仕事をする。極めて経済的、とはいえないけれどフォードのディーゼルと比べても遜色ないレベルまで仕上がっている。
最高出力の160psは6000rpmで発生、最大トルクの24.5kg-mの発生までは4500rpmまで待たなければならないのはディーゼルと異なる点だ。
0−100km/hタイムは9.3秒。長いギアレシオにいくばくかの柔軟性を兼ね備える6速ギアボックスのおかげで、ガスペダルを踏み抜くほどの努力する必要もない。ただしそこまでといえば、そこまで。来春に予定されているお馴染みの1.0ℓエコブーストではなく、あえてこの1.5ℓを選びたくなる根拠は正直言って見当たらない。
1.0ℓにそれなりの力もありながら、軽量なため鼻先も軽くなることを考えればなおさらである。