BMW M2 詳細データテスト 文句なしの速さ 落ち着きの増したハンドリング 快適さも大きく進歩

公開 : 2023.07.22 20:25  更新 : 2023.08.11 20:55

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

6万6090ポンド(約1203万円)というM2だが、2016年に登場した先代は4万5000ポンド(約819万円)程度だった。BMWは間違いなくこのクルマのポジションを見直し、当然ながら利益率を高くすることを選んだ。

パフォーマンスのわりにコスパのいいクルマだった先代を思うと残念な話だが、M2とM4の価格差が1万7000ポンド(約309万円)となり、ステップアップを考えるユーザーも出るほど縮まったと考えれば、BMWが高い値付けに不安を感じることはなさそうだ。

M2の残価予想は、もうすぐ世代交代を迎えるケイマンの4.0GTSと比較して、わずかながら上回るものとなっている。
M2の残価予想は、もうすぐ世代交代を迎えるケイマンの4.0GTSと比較して、わずかながら上回るものとなっている。

価格のことを言うなら、英国での値付けはAT仕様のほうがわずかながら低く、6万4890ポンド(約1181万円)となっている。さらに燃費も、8速あるATのほうが有利だ。それでもやはり、3ペダルがラインナップに残り続けるよう、MT仕様の人気が高まってほしいところだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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